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燃料電池の燃料としては、水素とメタノールの両方が考えられています。なぜ両方かといいますと、水素の供給方法が難しい。天然ガスでさえスタンドができにくいのに水素ではもっとやりにくい。だから、液体のアルコールなら普及しやすいのではないか、という訳です。メタノールから水素を取り出すのにCO2が出ますが、CO2の排出はガソリンよりは20%か30%少ないです。

ただし、メタノールですと、メタノール改質機というのが必要です。これはメタノールから水素を取り出すものです。これが必要な分だけシステムが複雑でコストが大変高いということがございます。しかし、コストは高いですけれども、こういう2つの案が現在、研究されております。

下図をごらんになっておわかりいただけると思いますが、化学工場です。化学工場を車に積んで走るんです。どういうことになるか、危険な場合も想定されますから、万全の安全対応をやらなければいけないのは当然ですけれども、大変複雑で重くなります。

水素を直接燃料として使えば、水素のタンクを持って、これをダイレクトに出せばいいということで、改質機がなくなり、非常に簡単になるんですけれども、燃料供給インフラがうまくできないだろうというのが課題です。

 

燃料電池自動車〜タイプ

Type1) メタノール改質 燃料電池システム

019-1.gif

 

Type2) 水素直接供給 燃料電池システム

019-2.gif

 

 

 

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