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f. 今後の対応および課題

 

調査を行ったアムトラック本部のあるユニオン駅舎は古い建物である。以前はホテルとして使用していたが、現在は駅を拡大し、ショップ&レストランとなっている。駅舎の老朽化の問題はあるが、歴史的な建築物を残すという流れがあるので、その中でアクセスを確保するのが課題になっている。

現在の駅の整備状況は、シカゴ、ワシントンDC、ニューヨークでは完全にアクセシブルになっている。ADAのキーステーションの整備に基いて、2010年までに8つの大きな駅を100%アクセシブル化する構想が具体化しているが、予算の都合で事業が止まっている。したがって、現在アクセシブル対策が完備しているのは3駅だけである。

 

(4) ワシントン首都圏交通事業体(WMATA)

 

1]設立経緯

 

WMATA(Washington Metropolitan Area Transit Authority)は、1967年に議会が設立を認可した。1976年に最初の鉄道路線が開通し、現在も地下鉄の延伸計画が進行中である。

 

2]事業概要

 

WMATAでは主としてメトロ(地下鉄)、メトロバス(バス)を運営している。地下鉄は予定路線全101マイルのうち、95マイルが開業しており、現在も延伸工事中である。高齢者・障害者のためのパラトランジットはメトロアクセスと呼ばれており、民間の交通事業者に委託して運営されている。事業に関するデータの概要は表2-5-3および表2-5-4に示す通りである。

 

表2-5-3 WMATAの事業データ

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