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引き起こされる事故

 

この種の事故はあなたの活動に起因するもので、会員が集合した時点から始まっているのです。例えば、道具を積んだり、路上で小型バスのそばに立ったり、道具を運搬したり(それらは必ずきちんと表面を覆い、入れ物に保管するようにします)、道具を使ったり、下草を刈る作業等が、ちょうどこれに当たります。一般の認識に反して、経験を積んだボランティアも、新人ボランティアと同様に事故を起こしますが、多くの場合、それは作業への慣れと危険に対する不注意のためなのです。適切な道具の手入れは、危険を最小限に抑える上で重要な役割を果たします。

 

安全性を考慮した計画

 

安全性を考慮した計画に必要なのは用心だけです。まず、どんなところに内在する危険があるかどうかを認識し、それらを回避する方法を全員に知らせなければなりません。第2に、引き起こされる事故を最小限にするために、訓練する必要があります。ここではリーダーの役割が重要です。心配性の母鶏のように過保護にふるまうのではなくて、よい見本を示し、けっして危険を増やす可能性のある手抜き作業を示してはいけません。BTCVでは、危険予知の仕方について詳しく記した指針を出版する予定です。

 

環境保全活動を行う人なら、誰もが実践しなければならない特定の基本原則があります。これらについては、「安全の基本」に詳細に書かれていますが、重要なポイントは以下の通りです。

 

楽に運べる数の道具のみを運ぶ。

 

道具は必ず脇にかかえ、絶対に先端部分を前に向けた状態、あるいは尖った部分や刃を地面に向けた状態で肩にかけたりしない。

 

使っていない道具は地面に水平に置くか、あるいは突先を下に向けて置く。

 

長い髪は後ろで結ぶ。

 

破損した道具は決して使用しない。

 

必ず頑丈な長靴を履く。できれば、鋼がつま先についたものが好ましい。

 

森林内で作業する場合には、必ずヘルメットをかぶる。

 

刺のある薮で作業する場合には、ゴーグルのような目の保護具を必ず着用する。

 

揺れ動くような道具を使用する時には、決して手袋をつけず、また、湿った場所でそれらを使用しない。(訳者注:例えば、チェンソー使用時に手袋をつけていると、手がすべったり、歯に巻き込まれる危険があり、また、湿地では足場が悪く危険である。)

 

疲れている時には決して作業を継続せず、休みをとる。

 

 

 

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