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道具は大きな出費項目なので、道具入手のために他の方法も考えて見ましょう。

 

軍の余剰品払い下げ店では、しばしば低価格で実用的な道具を販売しています。農場の競売会に常に注意し、また、地元の農家向け商店のうち、どの店が必要な道具を扱っていて、いつも値引きに応じてくれるか調べましょう。

 

当然のことですが、中古の道具は徹底的に点検しなければならず、修理も必要になるかもしれませんが、時間を費やしても価格面で十分見合います。乾燥しきった木製の柄や、錆びて切れ味の落ちた刃は、危険を引き起こす元になるので、中古の道具は修理してから使うようにします。

 

<保管>

 

一旦道具を入手したら、管理をしなければなりません。つまり、装備の保管責任者が必要になり、道具係がその管理を担当するようになります。道具係は重要な仕事で、誰かが担当しなければなりません。会員が増えるにつれて、この係りの仕事はますます増えます。長年道具係をやってきた、ある道具スペシャリストによれば、「数本のスコップを管理することから始まった。」と語っています。

 

担当者が果たすべき第1の仕事は、道具の安全な保管です。どんなグループでも、通常最初の道具の保管場所は道具係の自宅のガレージです。乾燥していて、安全が確保できる場所ならば、その他のどんな場所も保管場所として適しています。他の保管場所として、コミュニティーセンター、BTCV事務所、野生生物トラストの事務所や自然保護センターが挙げられます。大切なことは、保管場所が安全で、道具が必要な時に使えるようになっているかということです。この基本的な原則を満たすことができなければ、別の保管場所を探しましょう。

 

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1年おきの道具点検にあまり長時間をかけてはいけません。

 

道具は貴重で、買い替えには多額の出費を伴います。道具の保管場所がどんなに安全でも、道具には必ず保険をかけましょう。誰かのガレージを保管場所として利用している場合は、家庭用の保険が適用されるかもしれません。しかし、その人が保険の支払い請求を行えば、保険料が変わってくるでしょう。BTCVは、加盟グループに道具保険を提供しています。しかし、もっとよい条件を提示する保険会社を見つけることができるかもしれません。

 

プロジェクトを計画したり、更に道具を購入する必要があるかどうか決める上で、所有している道具の数を把握することは有用です。58ページに示した道具出し入れシートを基本リストとして使用すれば、毎年の道具点検にあまり長い時間をかける必要はないでしょう。

 

保管場所から作業現場に道具を運搬するのも、ちょっとした問題です。カゴを道具の運搬に使用するグループもありますが、カゴの運搬には2人必要で、運びにくいはずです。アイランド環境保全ボランティア(Island Conscwation Volunteers)は、61センチの工事用の袋を利用しています。この袋を使えば、53センチのノコギリが10本、数本の刈込みばさみ、多数のなたがまを収納することができます。この袋は車のトランクに簡単に入れることができ、トランク内で滑らないばかりか、トランクから作業現場まで安全に道具を運ぶことができます。値段も安く、金物店や道具センターで購入できます。

 

 

 

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