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作業に適切な道具

 

通常、どんな作業をするにしても道具が必要になります。最初のうちは、ボランティアやクライアントから道具を借りることができますが、すぐに、例えば誰かが借りた道具を破損した時に、このような方式でやっていくのはベストでないことに気づきます。BTCV事務所、地域で活動している他の環境保全グループ、それにあなたの地域の当局や野生生物トラストも、初期の段階は、当面のプロジェクトのために、道具を貸したりして援助できると思います。特に専門的な道具が必要な場合、このような援助はとても助かるものです。

 

グループの道具を取り揃えていくことも、一つの長期的なプロジェクトであり、これらの道具の確保はグループの将来に向けての投資といえます。道具のストックがあれば、グループのアイデンティティづくりに役立ち、グループが大きく成長し、展開する上で役立つでしょう。

 

しかし、何よりもまず、道具を取り揃えることの意義は、その便利さです。道具があなたのグループの所有物で、きちんと管理されていれば、グループが使用したい時すぐに使うことができます。

 

カーディフ環境保全ボランティアは、地元の新聞に「不要な道具を求む」と広告を出し、とてもよい反応を得ました。

 

<道具の購入>

 

BTCVが提供しているサービスの一つに、道具販売のサービスがあります。BTCVの地域グループ・ユニットから、内容の豊富なカタログの入手が可能で、最新版が出る度に全グループに送付されます。掲載されている道具は、比較的購入しやすい価格です。カタログには沢山のアドバイスも掲載されていて、例えばスコップとシャベルの違いが分かるようになっています。道具の名前に驚かないでください。環境保全活動にはコンピュータや自動車と同様に専門用語がありますが、一度その言葉に慣れれば、奇妙な言葉に聞こえなくなります。

 

BTCVのカタログよりも安い道具を見つけるかもしれませんが、品質が劣っている可能性もあります。BTCVは長年かけて耐久性のある道具を選んできているのです。

 

どこで購入する場合でも、大切なのは長持ちしそうな、特別頑丈な道具を選ぶことです。あなたが何のために購入するのかを説明すれば、地元の業者は価格を割引いてくれるでしょう。初めて道具のセットを購入する時は、ステレオシステムやコンピュータを初めて購入する時と同様に、助けを借りましょう。BTCVのスタッフメンバーは、基本的な道具セットに関して喜んでアドバイスするでしょう。最初のセットには、救急箱も含まれていなければなりません。

 

必ず、あなたのボランティアの実状に合った範囲の道具を入手するようにします。新人の若い会員は、斧よりも刈込みばさみや小ノコギリの方が、効率よく作業できるかもしれません。同様に、本当に必要になるまでは、新規グループが、フェンスづくりに用いるワイヤー伸張器や、穴堀り器等の専門的な道具を準備してはいけません。

 

自分の道具を持ちたがるボランティアもいるでしょう。一般的にこれはいいことです。なぜなら、ボランティアが自分で道具の管理をしますし、言い換えれば、ボランティアがグループに関わることを意味しているからです。手袋は激務を要する作業に役に立ち、手の保護にもつながるので、会員にきちんと自分用の手袋を持つように勧めることは重要です。

 

ドーセット田園地域ボランティア(Dorset Countryside Volunteers)は、ボランティアのプロジェクト参加初日に、それぞれに手袋を無償で配布しています。

 

 

 

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