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道具の使い方実演

 

使用することになっている道具の使い方の実演を行います。実演のために、ボランティアを複数のグループに分けてもよいでしょう。道具の名称や使い方を説明し、使用に際して注意すべき点を強調します。実演の担当者は、道具の使用法に関して十分にトレーニングを受けていなくてはいけません。実演では応急手当の責任者や、救急箱の保管場所も伝えます。参加者に向かってただ話すだけではあまり意味がありません。聞くだけでは少ししか学べませんが、実際に使い方を見ればもっと学ぶことができ、さらに道具を使ってみればほぼ完璧に理解することができます。経験を積んだボランティアと新人ボランティアがペアを組めば、じかに技術を教わったり、ボランティア同士が知り合えるきっかけになり、実演を通して多くのボランティアが参加できます。こうすると、責任を委ねる良い方法ともなります。

 

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道具の使い方を説明する。

(掲示部分:フェンス修理―道具使用の実演)

 

共同作業

 

地元の歴史、自然史、あるいは作業現場にかかわるその他の点について、特に詳しいボランティアがいないか探してみてください。該当する人がいたら、その知識を他のボランティアに話してもらうように促しましょう。

 

“セント・ジルズ環境保全グループ”は、リンカーンの住宅団地で結成されました。グループは何の経験も持ち合わせていませんでしたが、リンカーンで最初の都市野生生物園で活動しています。BTCVのトレーニングの受講で、現在では地域の他のプロジェクトについて、アドバイスや支援を求められるようになっています。

 

<技術向上のためのコース>

 

より責任の重い仕事の担当者は、トレーニングを受ける必要があるでしょう。トレーニングのコースは、以下のように大きく3種類に分けられます。

 

現場でのグループトレーニング

 

あなたのグループが大きくなるにつれて、グループにあったトレーニングコースを運営したくなるでしょう。コースの内容には、作業技術についてだけでなく、作業予定の現場の環境についてや、あるいは単にグループの活動についてなどがあります。まず最初の重要なステップは、BTCVの技術アセスメント要領(Skills Assessment pack)に目を通すことです。同書を参照すれば、グループが習得している技術や、グループが必要としている技術を査定できます。コースの運営を手伝ってくれる講師を呼びたいと思った場合には、どういうことを期待しているのかや、あなたのグループはどんなグループなのかについて、事前に講師にきちんと知らせておく必要があります。BTCVの職員、地元の森林管理官、経験を積んだ「元」ボランティアは、いずれもあなたのグループの教育に貢献できるでしょう。あなた自身がトレーニングを受けていなかったり、そのようなコースを運営する自信がない場合には、トレーニングのコースを手掛けるのは避けましょう。トレーニングも他の技術と同様に、技術の一つなのです。

 

あなたの地域で活動中の他のグループと経費、施設、資材を折半できるかもしれません。コースに参加できるボランティアの人数を考えてください。実践的な技術を学ぶには数人が無難ですが、初歩的なコースならばもっと多くの人が参加してもいいでしょう。

 

 

 

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