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●幅広いバックグラウンドをもったボランティアを集めるために、夕方に小規模なプロジェクトを行ったり、ちょっと珍しいプロジェクトを数多く行って、プログラムに変化を持たせる。

 

●過度の影響が、野生生物に及ばないようにする。例えば、池の草刈りや泥さらいは、夏の終わりか秋の初めの頃に行うようにし、また、茂みの刈取りは、野鳥の巣籠もりの時期を避ける。

 

<トレーニングの必要性の認識>

 

グループが結成されて間のない頃は、個々のプロジェクト自体が経験を積んだり、トレーニングの機会となります。中には作業自体がトレーニングとなる場合もありますが、時間が経つと、グループ内の個人がそれぞれ得意な技術が異なってくるように、グループに得意な作業とそうでない作業が生じてきます。

 

あなたのグループは、得意な作業の分野を上達させようとするばかりに、同じような作業を探そうとするかもしれません。しかし、同時にマンネリに陥らないようにしたいとも考えるのです。従って、他の分野のトレーニングに目を向けるようにしなければなりません。これは重要なことです。なぜなら、グループが現在力を入れている分野に、新しい会員が興味を持っていないこともありうるからです。

 

従って、作業を依頼されたら、以下のことを考えましょう。

●グループは、その作業ができるのか?

 

●グループは、その作業を望んでいるのか?

 

●その作業を通して、どのような技術が習得できるのか?

 

●そのプロジェクトを成功させるためには、どのようなトレーニングを別に受ける必要があるのか?

 

グループの会員を最大限に活用できるように、BTCVは加盟グループのために、技術アセスメント要領(Skills Assessment pack)を作成しています。グループが新しい作業分野に挑戦する時に、あるいは、現在の活動を見直したい時などに利用できます。また、環境保全作業のみならず、資金集めのような事項についても書かれています。

 

<初めての現場プロジェクトのためのヒント>

 

あなたのグループの目的は、環境の改善です。従って、最初から人々に、あなたのグループは真剣に活動していることを示すことが大切です。理想をいえば、発足の会合で発表できるプロジェクトを、最低でも一つ計画できるようにしておくことです。より望ましいのは、会合の参加者に、その場で参加申し込みをしてもらえるように準備することです。また、一般責任保険と個人損害保険に入っておかねばなりません。(参照)

 

最初のプロジェクトには明確な目的が必要で、初日の終了時までに何を成し遂げられるのかを、参加者全員が把握できるようにしなければなりません。信頼を築く一つの方法は、長い活動実績がある近くの環境保全グループと合同で、第1回目のプロジェクトを行うことでしょう。

 

人々

 

最初のプロジェクトが近づくと、新人のボランティアは、未知の世界に踏み込むのだと感じるかもしれません。今まで同じようなことを一度も経験したことがないかもしれません。以上のことを念頭に置いておくことが大切です。

 

 

 

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