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保険

 

BTCVはグループの保険加入は必須だと考えており、地域当局も管轄地域内で作業する人に対し、保険加入を義務づけています。残念なことですが、細心の注意を払っているグループにも事故は起こります。作業に関係した事故の結果、あなたのグループに対して保険の支払い請求を行えば、何万ポンドにもなるはずです。適切な保険をかけていなければ、支払い請求がプロジェクトのリーダーやグループの運営者、会員に対して行われるでしょう。安全な作業の実施に代わるものは何もありませんが、事故が発生した時、適切な保険への加入はあなたのグループにとって非常に重要な防衛手段となります。

 

親団体があなたのグループに保険をかけてくれるかもしれませんが、親団体の所有地でない土地、もしくは管理していない土地で作業する場合、そして、登録会員のみならず、不定期に活動するメンバーも保険が適用されるのかを、必ず確認しなければなりません。また、必ず保険証書の写しを保持しておかねばなりません。

 

NCVO(国家ボランティア組織委員会:National Council for Voluntary Organisations)は、「保障保険:ボランティア組織のためのガイド(Insurance protection : a guide for voluntary organisations)」を出版しています。同書には、あなたが加入を検討すべき保険について、より詳しく解説しています。

 

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事故は起こるのです。

 

損害責任保険

 

加入しなければいけない最も重要な保険は損害責任保険で、あなたのグループが財産や一般の人々、あるいは、あなたのボランティアに対して、損害を与えた場合に保障するため、グループがかける保険です。BTCVは最低でも請求1件に対し、200万ポンドまでカバーされる保険への加入を勧めています。かなり高額に思えますが、裁判所は個人の傷害に対して巨額の損害賠償支払いの決定を下しがちです。

 

対人事故保険

 

対人事故保険は、自身の過失によってけがをしたボランティアを保障するもので、一般に手足と目の損傷、もしくは死亡事故をカバーします。保険料は比較的高額ですが、その金額が補償金額に反映します。

 

動力機械保険

 

もしも、あなたのグループがチェーンソー等の動力機械や装備を使用する場合は、保険が適用されるように追加の掛け金を支払うことになります。これらの機械を使用する人は、適切な資格を持つことが要求されます。

 

道具保険

 

道具と装備は、あなたのグループが所有する最も高価な資産でしょう。保管中の火災や盗難に備えて、道具に保険をかけるのが適切です。移動中や現場での道具の紛失に対して、妥当な価格の保険をかけるのは難しいでしょう。保険会社は保管場所の視察や、頑丈な錠の取り付けを要求するかもしれません。中古価格での保障になってしまうことが頻繁にあるので、新品の価格に応じて保障してもらうことが大切です。

 

自動車保険

 

買い替えに大金を要するので、自動車を所有している場合には、BTCVは包括的な保険への加入を薦めています。しかし、その自動車の保険上の評価に応じて、掛け金も変動することを考慮する必要があります。評価が低い場合には、掛け金を最低限に抑えるために、運転手を25歳以上の特定者名に限定した保険への加入を検討してもいいでしょう。トレーラーは通常自動車保険が適用されますが、詳細については保険会社に問い合わせなければなりません。

 

 

 

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