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もし運に恵まれなかったり、より広範な分野での活動を希望する場合には、英国自然保護庁(English Nature)、北アイルランド環境局(Department of Environment Northern Ireland)やウェールズ田園地域局(Countryside Council for Wales)、ナショナルトラスト(保護区管理員、森林管理員、地方土地管理員)や地方行政当局(田園地域サービス課、田園公園課)、地方の自然保護区管理官、地域田園管理機構(都市近郊プロジェクト、自然歩道事業、地域森林緑化事業)、地区協議会、地域環境改善グループ、共有地管理委員会、国立公園事務所、水資源公団、森林企業、個人の土地所有者(通常「農業と野生生物を考える会」は有用な連絡先です)、森林トラスト、海岸自然遺産プロジェクト、グランドワーク等の部局や組織に連絡をとってみましょう。

 

“ヨーク公共墓地の友”は、壁を張り巡らせたビクトリア朝の墓地というちょっと珍しい現場で作業しています。その地域に緑地が少ないので、毎日100人から200人の人々がリフレーションにこの墓地を利用しています。墓地内には指定建造物が5つあり、そして、このグループの丁寧な作業のお陰で、現在多くの野生生物が生息しており、さらに、歩道の草刈りにより、人々がたいへん利用しやすく、また、楽しく過ごせる場所になりました。

 

学校の校庭、使われていない市民農園、共有地(コモン)、都市農場、放棄された土地もまた検討する価値があります。このような場所も、地域コミュニティーの参加を促進したり、グループが実際に地域の環境の全てにわたって関わっていることを示す場となります。そのような土地に所有者がいて、活動するのが困難な場合があります。コミュニティーの土地の所有権や管理に関するガイド「グランド・ルールズ(Ground Rules)」が、ルーラル・アクションにより発行されており、これらの問題の解決に役立ちます。(詳細は付録参照)

 

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地域コミュニティーの参加を増やす絶好のチャンスだ。

 

“ロングタウン・ビレッジ・プライド(Longtown Village Pride)”は、地区の市民グループで、村の緑地をより豊かにすることを目標としました。1年半以上に及ぶ困難な調査の末、イングリシュヘリテッジと2人の地元の地主が、分割して土地を所有していることを突き止めましたが、その努力は報われました。同グループは現在、土地所有者と密接な協力関係を築き、様々なコミュニティーグループと協力して、長期的な展望で土地管理を行なっています。

 

<プロジェクトのアセス>

 

作業依頼を受けたり、環境保全施業を必要としている土地を見つけたら、何をすべきか、また、依頼者の要望は何であるかを調べます。必要と要望は、必ずしも一致しないかもしれません。現場の下見の準備をし、もし何か不明な点があれば、BTCVの職員、ないしは経験者に下見の同行を依頼します。そうすれば、プロジェクトについてアドバイスしたり、問題点を指摘してくれるでしょう。その作業を請け負わないように勧められたら、アドバイスに従いましょう。

 

現場の下見や十分な調査を怠ると失敗を招くことになります。下見の目的は2つです。第1の目的は、グループがすべき作業かどうかを決定すること、第2に、どのようにプロジェクトを進めるべきかを検討することです。

 

 

 

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