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第2部 実践的な環境保全活動

 

プロジェクトの計画を立てる

 

<目的を定める>

 

活動を続けるためには、継続的にプロジェクトを見つける必要があり、また、あなたがどのような活動を行う場合でも、各プロジェクトに対して目標や目的を持たなければなりません。作業の種類を選べない時があるかもしれませんが、目標や目的はあなたのグループの計画と関係あるものでなければなりません。

 

理想を言えば、プロジェクトの計画内容を変化のあるものに発展させて、みんなの興味を持続させるとともに、新たな内容の作業に取り組むことによって、ボランティアの能力や経験を高める必要があります。もし、ボランティアが作業内容を好まなければ、活動への不参加で異議申し立てを行ったり、作業に出て来なくなったりするでしょう。

 

プロジェクトを一回限りのものでなく、進展中のプログラムと見なすことは、あなたのグループにとっても、地域の環境にとっても道理にかなったことです。つまり、あなたはグループのニーズを長期的視野から見ていく必要があります。

 

もし、プロジェクトの主目的を達成したなら、あなたのグループの活動能力が注目されることは確実です。作業以外の面では有益であっても、主目的を必ず達成するようにしなければなりません。例えば、あなたが歩道の修復に取り掛かり、多くの時間を通行人への教育的活動に費やす結果となってしまった場合、よい作業をしたと感じるかもしれませんが、もし、歩道の修復が成し遂げられていなければ、そのプロジェクトは本当に目的を達したとは言えないでしょう。

 

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逃亡によって異議を唱えるでしょう。

 

<作業をさがす>

 

もしあなたのグループが、ただ1つの現場で活動しているならば、あなたのグループはその土地を管理できるかもしれません。しかし、多くの場合、あなたのグループが作業しょうとしている土地は他の誰か、つまり依頼者の所有地なのです。多くの依頼者にとって、あなたのグループの存在はとても貴重かもしれません。環境保全の作業は、多くの場合とても労働集約的で、季節に左右されるからです。また、数カ月に1度や年に1度の割合で、どこかの現場で作業が生じるかもしれません。予算的に切羽詰まった自然保護区や地域当局にとって、作業のために常勤のスタッフを雇う余裕はありません。従って、ボランティア無くして、ほとんどの作業は成し遂げられないでしょう。

 

これは相互協力の関係です。依頼者から積極的な支援を求め、そのお返しとして、高水準の作業を行うのです。それは場合によって、財政的支援かもしれないし、装備の提供や現場の行き来に使う交通手段の提供かもしれません。

 

このような支援に関する話し以前の問題として、まず、あなたは依頼者を探さなければなりません。円滑に運営しているグループの多くは、いくつかのつてを持っています。まず、地元のBTCV事務所に問い合わせましょう。そうすれば、あなたの地域でどのようなニーズがあるかについて、アドバイスや情報を持っているでしょうし、依頼者になりそうな人に、あなたを直接紹介することもできるでしょう。次に問い合わせてみたいのは、あなたの地域の野生生物トラスト事務所で、その地域の保護区を管理、所有しているかもしれません。野生生物トラストの活動は、通常BTCVの活動と補完的な関係があります。保護区の管理者は、組織だった支援の申し出に喜んで応じてくれるでしょう。

 

 

 

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