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外部のグループは当然のことながら、自ら環境保全活動を遂行できるし、実際に常にそうしています。あなたのグループは、道具やアドバイスを提供することで協力できるかもしれません。彼らにBTCVへの加入を助言すれば、トレーニング、保険、資金集めに関するアドバイスの入手先を得る助けとなるでしょう。

 

ニューブライトンの聖ジェームズ教会は、スカウトや地元の学校、教会員の活動の中心となっています。彼らは協力して、住宅地にある荒れ果てた教会付属の庭を、追憶の野生生物の庭に変えました。地元の人々は愛する故人の思い出として低木を植えたり、鳥の巣箱の設置を奨励されています。

 

「誰でも」とは誰であってもを意味する!

 

環境保全、あるい環境グループに対する大きな批判の一つは、会員の大半が白人で、中流階級出身者であることです。中にはこのような問題に対して、大変効果的に立ち向かうグループもあります。あなたのグループの魅力を大きくするために費やされた時間と努力は、より大きな支持となって跳ね返ってくるでしょう。

 

少数派民族の人口が多い地区で活動している場合、バックグラウンドの片寄った会員が中心のグループは時折問題となります。中にはこの状況を利用して、絆づくりを始める機会にするグループもあります。この問題は複雑なので、イニシアティブを取る前にBTCVのスタッフに相談するとよいでしょう。文化的違いもよく勉強しなければなりません。例えば、正統派のユダヤ人は安息日(土曜日)には勤労しません。従って、安息日とプロジェクトの実施日が同じ場合には、参加しょうとは思わないでしょう。例えば、黒人環境ネットワーク(Black Environment Network)や、地元の文化センターなど、黒人の代表がいる国や地元の組織との連携を深めましょう。礼拝場所のリーダーと連絡を取ったり、あなたのグループや環境保全についての講演を申し出るのも有益でしょう。もしこのことを実行に移すそうとするなら、その宗教についてあらかじめ調べ、何か共通点がないかをみつけましょう。英国には様々な人々が住んでいるので、あなたがターゲットにしているグループとの話し合いがとても重要です。学ぶということは双方向のプロセスです。あなたは人々に対して実践的な環境保全について学んでもらい、あなたは彼らについて学ぶ心構えでなければなりません。そのコミュニティーのメンバーが環境保全活動に参加できる方法を探しましょう。恐らく、田園地域にいっしょにでかけたり、関係のあるお祭りと融合させたプロジェクトを計画できるでしょう。

 

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あなたのグループの魅力を高めれば、お返しがきます。

 

中には「彼らには彼らの興味がある」という理由で、少数派民族の人々はこの種の活動に参加しないと指摘する人がいました。しかし、多くの黒人の環境保全活動家は、地元のグループに受け入れてもらえるように一生懸命働かなければならず、歓迎されていないと感じて、1、2回会合に出てやめた人もいたと、語っています。ここで重要なのは、誰でもボランティアとして歓迎することです。けれども、この問題に突き当たった場合に、ただ一つ明らかなことは、もしあなたがそのために努力しなければ、グループのメンバー構成は変わらないということです。

 

<社交プログラム>

 

余暇を過ごす様々な方法があります。自発的な環境保全活動は多くの場合余暇活動で、環境保全プロジェクトはテレビを見るよりも楽しいのだと人々に証明することが大切です。最初の章で、人々のニーズを満たすことを説明しましたが、そのニーズの一つが楽しむことなのです。なぜ作業をしているのか、そして、その作業で何が成し遂げられるのかが分かれば、降り続ける雨の中でも1日中喜んで作業し、それを楽しむ人さえいるでしょう。方で、何が行われているのか分からず、自分が大切にされていると感じなければ、たとえ最良の天気に恵まれた日の作業でも、楽しむことはないでしょう。

 

 

 

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