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APEC議長国(2000年)

西暦2千年には、18APEC加盟国、地域の首脳がブルネイに集い、協議を行うことになっているので、主催国としてその環境整備に力を入れている。

労働力については、1996年総人口30万5千人のうち、労働人口(15歳〜59歳)は約19万人。1991年の総計では、労働人口のうち4割以上が公務員で、政府部門が最大の雇用主である。これら政府職員は民間企業の雇用者よりも賃金、福利厚生面等でかなり恵まれているので、民間で働く希望者が少ない。民間部門の労働者は約6万2千人で、このうち外国人労働者は4万7千人(1992年)、外国労働者は主として、マレーシア、タイ、フィリピン等近隣諸国の人々が多い。これら労働者は、主にブルネイ・シェル石油とロイヤル・ブルネイ航空で働いている。

賃金については、最低賃金制度はないものの、同業、同職者の賃金を下回ってはならないとの不文律があり、他のアセアン諸国の賃金に比べると割高である。

政府は投資優遇措置法の制定、地場中小企業向け低利融資スキーム、産業開発用地の造成、投資環境のPR、許認可手続の簡素化等に努めてはいるが、国内投資家からの反応は多いとはいえない。また、外資の導入にも努めているが、国内マーケットの狭さ、労働力不足、インフラの未整備等のネックから、進出例は少ない。なお、法人税は利益の30%、個人所得税、キャピタル・ゲイン課税、輸出税、売上税、蔵出税、給与支払税はない。但し、承認済み外国投資は最高8年間に亘り、法人税を免除される。

 

主要経済指標(ブルネイ経済企画庁資料)

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(注)

95年指標の一部及び96年は推定値。

ブルネイ・ドルはシンガポール・ドルと等価交換されている。

○ 主要輸出入品目(1995年推定)

輸出:原油・天然ガス等(約93%)

輸入:機械・輸送機器(約35%)、製造品(約31%)、食料品(約11%)

○ 主要貿易相手国(1995年推定)

輸出:日本(約56%)、韓国(約16%)、タイ(約11%)

輸入:シンガポール(約32%)、マレイシア(約14%)、米国(約8.9%)、日本(約8.8%)

 

 

 

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