日本財団 図書館


あとがき

 

本調査研究は油防除資機材の性能評価を行い、油防除作業の際に有効な情報を取りまとめたマニュアルを作成することを目的としており、本年度は3か年計画の2年度目である。

平成9年に発生したタンカー「ナホトカ」号C重油流出事故、タンカー「ダイヤモンドグレース」号原油流出事故を契機に、我が国では関係機関において油防除に関する調査研究が活発に進められている。このような状況において本調査研究では、当センターが長期にわたり様々な油防除作業の現場で培った技術・経験に委員等の有する知見を加え、油防除作業に有効なマニュアルを作成するものである。本年度は、当センターが所有する訓練水槽で油を使用した油回収装置の性能試験、多種多様化した油吸着材の高粘度油に対する吸油性能の調査、粉末油ゲル化剤の高粘度油に対する性能の調査、航空機散布用油処理剤の試験法の確立及び同処理剤の性能調査並びに米国・カナダにおける油防除資機材の現状調査を実施した。この中で、航空機散布用油処理剤の有効性については、ほぼ調査が終了し、実用化の目処が立ったことから、次年度は型式承認を申請する予定である。

なお、本調査研究は、「油防除資機材性能評価調査研究専門委員会(委員長;長澤準元運輸省船舶技術研究所所長)」のリーダーシップのもとに行われたもので、ご審議いただいた委員各位及び関係官庁、また財政的支援をいただいた日本財団、さらに、資材を提供していただいたメーカー各社に深く謝意を表する次第である。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION