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3. 実施内容

 

3.1 燃料噴射系の設計及びシミュレーション計算

(1) 燃料噴射系の設計

本調査研究において新規開発した燃料噴射弁は、極力複雑な機構を避け1つの燃料噴射弁でプレ噴射とメイン噴射を得る燃料噴射系とした。図2(a)に標準燃料噴射弁、(b)にプレ噴射を備えた燃料噴射弁の構造と作動機溝を示す。

燃料噴射弁は、2つのスプリングを内装した構造を採用した。燃料噴射ノズルは、2段階にニードルリフトを制御しプレ噴射とメイン噴射を確実に実現するため、ホールノズル内にスライド機構を有する2段階の噴口面積特性を持つ形状とし、プレ噴射域とメイン噴射域を確実にコントロールするため、2段速度カムを採用した。

 

034-1.gif

(a) 標準燃料噴射系

 

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(b) プレ噴射燃料噴射系

 

図2 燃料噴射弁

 

(2) 燃料噴射系のシミュレーション計算

燃料噴射系シミュレーション計算は、比較的低速な機関をモデルとしていることから、摩擦を考慮しない非粘性流体として計算を行った。

計算により、(プレ噴射量)/(全噴射量)の割合が3%と6%のものを2種類、噴口数の異なるものを2種類、合計4種類のノズルについて噴口形状を決定した。(3.2.1 表1 燃料噴射弁仕様B・C・D・E参照)

 

 

 

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