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に結論を出せと言われているので、何らかの結論を出さなきゃいけないと。この5月のハイレベル会議で答えを出さなきゃいけない。ですから、これは見送るとか、そういうことをちゃんとドラフトされているのかどうか。もう3月の9、10日の会議でそれを発表しなきゃいけないという段階で、そういうドラフトはありませんと、大丈夫ですと、こういうお話なのか。まだ、その3月の会議で議論されるのか、その辺、ちょっとお聞かせを願いたい。

【大部講師】 これは、ドラフティングはアメリカ、イギリスの考え方を中心にしたものが議長からポッと出てきちゃっているんです。それはえらいけしからんと言ってワーワーやっているところです。おそらくジャパンタイムズあたりの記事を見ていませんけれども、そういった筋のものがちょっと出ているんだろうと思います。ですから、それはもう全くの観測気球みたいな話でして、ほんとうの議論は今、始まっていて、ドラフトがあって、それで議論しているわけですけれども、この問題に関しては、日本だけじゃなくて、主幹は国際機構課がやっているんですけれども、日本だけじゃなくて、ほかのヨーロッパを中心とした国も反対していますし、そもそもそういうコンセンサスも得ていないような、そういうものをパッと案でつくって、いかにも決まったような形で書くのはけしからんと言って、かなり強く抗議しているんです。

ですから、そういう国際会議での議論がときどきリークされたり何かされて、変に偏った形で報道されるのでえらい迷惑なんですけれども、実情はそのドラフトがあるんですけれども、もうそれは合意されないですから、そのままでは。絶対に合意されないですから、それは変わっていかざるを得ないので、その辺の交渉をやっているということは確かにあります。

ただ、日本の今の我々のスタンスは非常にかたくて、1年で結論を出さなきゃいけないという話でもないだろうというような感じで考えていますので、ちょっと最初の出だしが、英米のほうに引っ張られているような印象を受けますけれども、実際は相当激しい議論をやっています。

【男竹理事】 ありがとうございました。

【質問】 それで、ちょっと関連で、例えば技術協力の中で、額でこの辺以下ならいいとか、何かそういう議論も当初されていたように漏れ聞いているんですけれども、我々は一線でも技術協力無償は、例えLLDCであっても、日本の顔の見える援助の中でやっていただきたいし、我々、技術屋がやっぱり血みどろというか、泥沼になって現地へ行ってやっているので、これをやっぱり金の効率化とか、安い援助をするために、我々の税金がどこの国のどこのエンジニアに使われているということは非常に納得できないので、ぜひLLDCアンタイドは絶対に反対していただきたい。

【大部講師】 あちらこちらで強く言われていますし、私も目に見える形の援助というのは大事で、普通、常識的にいうと、ドネーションというのはタイドですよ。これはもうみんなフランスなんかもそう言っていますし、相手側に負担を負わせるから、借款のように相手側に責任を負わせるから、負担を負わせるから、調達も相手側に少し配慮した形にしましょうというのであって、ドネーションというのは100%こっちから渡すわけですから。かつてはドネーションのタイドというのは当たり前みたいな話でしたですね。日本の目に見える形での援助というのは我々も主張していまして、そこのところはかたい主張でやっています。

【男竹理事】 そろそろ時間になりましたので、これでセミナーの第2部を終わりにしたいと思います。

-了-

 

 

 

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