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(2) 社団法人海外運輸協力協会 小和田 統 理事長

ヴィエトナム交通運輸省ティエン次官、在ヴィエトナム日本大使館高橋臨時代理大使、並びにお集まりの皆様

今回、インドシナ東西回廊セミナーを開催するにあたり、JTCAを代表してセミナー参加者の皆様に対する歓迎の意を表す機会が持てたことを非常に喜ばしく思います。特に、ティエン次官にはセミナーへのご出席を賜り、誠に光栄です。

JTCAは既に過去においてヴィエトナムで4回のセミナーを開催していますので、参加者の皆様はおそらく私どもの協会を良くご存知であり、協会の紹介をするには及ばないと思いますが、初めてご参加の皆様方のために少々、JTCAの説明をするお時間をいただきたいと思います。

JTCAは1973年に開発途上国との国際協力を推進する目的で設立され、現在、運輸部門におけるコンサルティング活動に関わる32の正会員の企業と団体によって構成されています。

JTCAは日本の運輸省の方針の下に、運輸分野の国際協力を推進する事業を行っています。また、JTCAの事業活動に対する資金に関しましては、主として日本政府や日本財団からの補助金で賄われております。

JTCA正会員はJICAや外国政府との契約に基づき、フィジービリティ・スタディーや設計、施工監理などのコンサルティングを行なっております。

JTCAの活動は主に2種類に分けられます。第1は、政府の補助金を利用して国際協力促進に従事する会員のコンサルタント会社を支援することです。第2は、会員のコンサルタントとの協力により、セミナーの開催、調査、研究を行なうことです。

設立以来、JTCAはこのような活動を通して開発途上国の経済発展を目的とした国際協力の推進に貢献してきました。

今回のセミナーは1999年度におけるJTCAの活動のなかでも最も重要なものです。ここで、このセミナーの開催費用が主に日本財団の補助金によるものだということを皆様にお伝えしておきたいと思います。

それでは、これから今回のセミナーに関する話に移りたいと思います。

まず、インドシナ東西回廊という、今回提案された物流ルートの整備はカンボジア、ラオス、タイ、ヴィエトナムの将来における経済発展にとって重要であると考えられます。それは、このルートがこれらの国の国内経済だけでなく、海外やこれらの国との間の貿易にとっても不可欠であると思われるからです。

農作物や工業製品はできる限り効率よく輸送されなければなりません。そうすることにより、価格を低く押さえることができれば、結果として輸出する際に競争力をつ

 

 

 

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