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的な問題も含めて今後の動向を見守る必要はあるが、こうした共同墓が、お墓の選択肢のひとつに加わることは歓迎すべきことではないだろうか。

檀家制度の基盤となる"家"が崩壊しつつある今日のこと、それぞれの立場で地域や社会に貢献し、活躍している人たちが、「共同墓」という本拠地に集い、互いの知恵や経験を生かしあって新しいコミュニティづくりをして助け合い、その延長で、死後も共に眠る。そんな「ふれあい」型のグループ墓もあっていい。

家族形態の変化、高齢化、シングル化など、いま、日本の社会は大きく変わりつつある。このような変化やニーズに対しては、地域のふれあい、助け合いのネットワークを広げることが大切とのことは、再三、誌面でも訴えてきたが、どうやら、お墓事情すらも、生前のふれあい度で決まる時代がやって来つつあるようだ。心の通い合った者同士で一緒の墓に入るのであれば、何もひとつの家族単位のお墓にこだわる必要もなくなる。そして、その人たちが生前地域を愛し、愛されていたなら、知人・家族に関係なく、墓を訪れる人は止むことはない。さて、みなさんの地域ではいかがだろうか?

 

葬儀の形式もさまざまに…

咋年本誌3月号の本音トーク「どんなお葬式で送られたいですか?」で特集を組んだが、墓のあリ方とともに、さまざまな形式の葬儀を請け負う民間会社も登場している。

日本FAN倶楽部は、生前予約に基づいて、自分の希望に添った形の葬儀プランニングから実行までを行ってくれるところ。現在、全国におよそ1万2000人の会員がいるという。葬儀の内容のほかにも訃報通知連絡サービスなどさまざまな関連サービスも実施している。香り葬、音楽葬、映画葬など、生前の個人の趣味などを生かしたユニークな企画もある。狭いニッポン、このままでは墓地用の土地もなくなり、いずれは従来のように墓碑も建てられなくなる。葬儀も墓も、まさに個性化の時代?

連絡先 〒105-0005 東京都千代田区丸の内1-2-1東京海上ビル新館 TEL(03)3287-0411 FAX(03)3287-0412

 

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