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基調報告「中国における観光振興の努力(事例紹介)」

 

中国国家観光局大阪駐在事務所 所長 楊 振一

 

私は1996年までの中国国家観光局で勤務していた期間中に、日本をかつて18回にわたり訪問させていただきました。1997年1月に大阪に参りまして事務所長に赴任してから本日まで既に1年10ケ月が過ぎましたが、ここ滋賀県には残念ながら一度も来るチャンスがありませんでした。今日は皆様のおかげでここに来ることができまして大変嬉しく存じます。ここでこの度の国際観光交流促進ワークショップを主催し、私に講演の機会を与えて下さった財団法人アジア太平洋観光交流センター並びに関係者の皆様に心から感謝を申し上げます。

中国国家観光局は中国中央政府(国務院)直属の機関であり、全国の観光事業を統括管理しているところであります。今年は中国の国務院は簡素化を図り、多くの部署を削減いたしましたが、しかし観光局を従来の通り保留致しました。これは中国政府が観光業の発展を大変重視していることを物語っています。

讃?浸瓩呂?弔討海μ棲里忙愿Δ靴討い泙靴拭?峇儻?箸箸い?酳犬砲禄颪?海箸?臺兮燭?⊇電静?縫好圈璽妊?砲笋蕕佑个覆蕕覆ぁ?彁瓩牢儻?箸鮃餡箸粒芦潦容世僚斗廚併唆箸砲覆襪茲Υ?圓靴討い泙靴拭8什漾?羚颪粒特亙??椶牢儻?箸糧?犬棒儷謀?房茲蠢箸漾?賚△糧?言??鮗 垢蛤?蠱廚靴泙靴拭A換颪任牢?ヒ22の省、直轄市、自治区が観光業を第9次5ヶ年計画の重点産業として発展させようとしています。これらの省や直轄市や自治区の中、10の省が観光業を本省経済発展の「支柱産業」、或いは「リーダーシップ産業」とし、7つの省は観光業を本省経済の「重点産業」、3つの省は観光業をサービス業において「牽引産業」として位置づけています。雲南省、陳西省、淅江省は観光業による収益が既に当該地域の国民総生産高の5%、北京や上海は13%を上回りました。

整理と簡素化された国家観光局は弁公室、企画発展と財務司、観光促進と国際連絡司、品質基準と管理司、政策法律規則司、人事教育司などの部門を設置致しました。

その中、観光促進と国際連絡司は以前は国際市場開発司と呼ばれ、私は長年そこに勤務していました。海外の観光客市場を開拓するため、国家観光局は海外に16の事務所を開設いたしました。日本には東京と大阪の2ヶ所にあります。私は1997年1月に国家観光局より大阪に派遣され、大阪事務所を開設し西日本地域に向け広報、推進を担当しております。

中国の観光業はまだ若い産業であり、しかし最も発展の速い産業でもあります。

中国の観光業は中国の改革開放政策によって決定され80年代の初期から誕生した産業です。今日までわずか20年の歴史しかありません。しかし、この20年の間、中国の観光業は飛躍的に発展を遂げ、現在では相当の産業規模を形成するまでになりました。

80年代の初期には中国は改革開放政策を打ち出し、長年閉ざされていた国の門を開きました。当時は多くの外国の友人が次々といち早く入国しようとしていましたが、当時の中国は交通輸送能力が低く、ホテルも極めて不足しており、また人材不足により、ガイド人数が少なく、観光バスも空調設備を備えていないなどの状況がありました。このため中国に入国する人数を制限せざるを得ませんでした。

 

 

 

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