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4] 故障検出・排除測位

SETl、SET2両者を測位に使用可能である。合わせて6個以上の衛星が使用出来るとき、衛星の配置と想定した擬似距離の誤差の値(SAあり、SAなしの2段階を切替えて使用、全衛星同一の値を使用する)からHELFD(昨年度報告書2.1.2.2項(2)参照)を求め、1.0NM以下のとき、故障検出・排除で測位を行う。

5] 故障検出測位

SETl、SET2の衛星が5個以上あるとき衛星の配置と想定した擬似距離の誤差の値(SAあり、SAなしの2段階を切替えて使用、全衛星同一の値を使用する)からHPLFD(昨年度報告書2.1.2.2項(1)参照)を求め、1.0NM以下のとき、故障検出で測位を行う。

6] 気圧高度計を使用した故障検出測位

SETl、SET2の衛星に気圧高度計を加えてHPLFDを求める。

HPLFDが1.0NM以下のとき、気圧高度計を使用した故障検出で測位を行う。

7] 完全性なし測位

SETl、SET2の衛星が4個以上ある場合、完全性は保証出来ないが測位演算を行う。

HDOPが20を超える場合、測位演算は行わず、測位中断となる。

4) 測位方法と高速、長期、電離層補正との関係

SETlの衛星はWAASの高速、長期補正のデータが必ず存在するが、WAASによる電離層遅延の補正は保証されていない。またSET2の衛星が混在した場合、これらの補正量をどのように適用するかを決定しておく必要がある。

機上受信機では高速、長期補正は各衛星毎に適用するか否かを判断するのではなく、選択された測位方法によって、全衛星について同時に定まるように設計した。その結果、いくつかの衛星に対して補正値が存在していても適用されない場合がある。

電離層補正は、非精密進入、エンルート・ターミナルのとき各衛星毎にWAASのIGPデータを使用するかGPSの電離層パラメータを使用するかの選択を行うが、他の方法では全衛星に対してWAASかGPSかいずれかが選択される。

5) 対流圏遅延

対流圏遅延の推定方法が、衛星仰角をパラメータとした簡単なものから、気圧、温度、季節の変動まで考慮に入れたモデルに変更された。

全ての測位方法で全ての衛星の対流圏遅延量の推定は、MOPS A.4.2.4項に記載された対流圏遅延モデルによって計算する。

 

 

 

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