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2.3.4.1 lmsec割込処理

デジタル信号処理部の基準タイミングである1msec基準クロックのタイミングで発生させた割り込み要求ににより起動され、以下の処理を行う。

1) 受信機基準時刻の管理

割込の回数を積算し、擬似距離や航法メッセージのタイミング検出の基準となる6秒周期、1msec分解能の受信機基準時刻を作る。この時刻は信号処理部独自に管理しているので、GPS時刻とは同期していない。

疑似距離はこの時刻を基準として観測され、衛星追尾生データのデータのタイムスタンプはデータをサンプリングしたときの受信機基準時刻である。

 

受信機基準時刻とGPS時刻、観測した擬似距離等の関係は昨年度報告書3-7項図3.3 各基準時刻と伝搬遅延、擬似距離等の関係に詳述。

 

2) 相関器出力データの読み込み

12チャンネル分の相関器出力を読み出し、信号処理タスクで使用出来るよう、定められたメモリへ収納する

3) ユーザタイムエポック信号の出力

ユーザタイムエポックをUTC時刻に一致させて出力させるため、必要なタイミングで、信号処理回路にデータを設定する。

4) 信号追尾タスクの起動

5msec毎に信号追尾タスクに起動をかける。

 

2.3.4.2 信号追尾タスク

1msec割込処理から5msec周期で起動される。

捕捉追尾マネージャが発行した信号処理コマンドの指示によって、信号処理回路を制御して衛星信号の捕捉を行い、捕捉後はコード、キャリアの追尾を行う。

UTC時刻に同期した200msec周期で衛星追尾生データの出力を行う。

UTC時刻エポックはUTC時刻と受信機基準時刻の差を表わすデータであるので、信号処理部では両者からUTC時刻に同期したデータ出力のタイミングを知ることが出来る。

 

2.3.4.3 GPSメッセージ処理タスク

GPS衛星から放送されている50BPSのメッセージの検出、フレームの同期、パリテイチェック等を行い、正常に受信出来た場合、1サブフレーム(300bit)毎6秒周期で出力する。

従来のGPS受信機とかわるところはないが、MOPSでGPS HEALTHの条件として要求されている10ワード連続のパリティエラーのチェック機能を新設する。

 

 

 

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