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(4) 職場外研修

 

職場外研修は、一定期間本来の職務から離れて行われる研修であることから集中的に行うことができ、基礎的な知識・技術を体系的に学習したり、高度・専門的な知識・技術を学習する面で効果的である。また、日常業務を離れ、他の地方公共団体や他の分野の人たちと交流し、啓発を受ける機会として活用することができるものである。このような特徴があることから、職場外研修は、職員各人がそれぞれ取り組む自己啓発や個々の職場で行われる職場研修に対しこれらを支える重要な手法として位置付けられている。

一方、行政の複雑化・多様化によって職務内容がより一層個別的・専門的になっている現状では、研修所における研修のような職場外での集合研修については、その画一性のために「与えられる研修」であると評されたり、職場ニーズとのミスマッチが見受けられる例もあり、結果として効果的に行われていないというところが少なくなかったようである。

しかしながら、近年の職員研修の体系化を背景に、職場外研修においては、一方的に与える形のものから、演習方式、課題研究方式、討議方式など受ける者の主体的な参画を促す形のものが広く実施されるようになってきているとともに、派遣研修のように職員の主体性を基盤に置いた研修も盛んになってきている。また、政策形成能力、管理能力等の育成などの新規課題への対応についても、積極的な取組がなされてきている。

 

 

 

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