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はじめに

 

阪神淡路大震災を契機に防災にかかわる地震・津波情報の重要性があらためて指摘されております。一秒でも早く地震・津波に関する事前の的確な情報が得られれば、被害の防止・軽減に大きく寄与できることが期待されております。地震発生直後に、震源近傍の最初の小さな揺れから地震の震源、規模(マグネチュード)を決定し、津波予報や地震波の到達予想時刻、揺れの程度(震度)を即時に予測し、発表するための技術開発が国で実施されています。このような情報が地震の大きな揺れが到達する前にユーザー(事業者)に伝達されれば、あらかじめ講じられている何らかの対策により災害回避行動をとり、国民の生命・財産を守ることが可能となります。

 

本研究の目的は、このような地震発生直後からの地震・津波に関する情報を即時かつ的確に伝達するための情報伝達・受信システムを開発することにあります。平成9年度は概念設計及び基本設計を実施し、平成10年度はここに示すように伝達・受信システムのプロトタイプを開発し、性能試験を実施してきたところです。

 

本研究は、日本財団の平成10年度補助事業を受けて実施したものであります。研究を推進するにあたり、ご指導を頂きました委員の方々に厚く御礼申し上げます。

 

平成11年3月

 

財団法人 日本気象協会

会長 町田直

 

 

 

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