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当別府市としても、アジア太平洋の時代ともいわれる21世紀に向けての町づくりのビジョンを「アジアの未来を開く湯煙りの町」と定め、人々がゆっくりと寛げる日本一の応接間づくりを進めながら、湯煙に象徴される別府ならではの温泉情緒を活かした快適な都市空間に創出を図るとともに、新しい文化と人材を育む国際的な交流拠点都市を目指しているところである。本日の国際交流ミーティングが別府八湯の新たな魅力の発掘と国内外からご参加の各温泉地との交流推進につながる有意義な大会となるよう念願する次第である。

合わせて、この場に寺島理事さんと運輸省から内田業務室長さんもお見えだ。私も3年半市長として観光温泉に携わった関係から、お願いを申し上げたいことがある。今や保養と合わせてリハビリの方面にも、またメディカルの面にも温泉が利用されようとしている。この温泉がそのような方々に本当に安心して使えるかというと、まだまだ安心して使えないのが現状だ。どうか厚生省とも話し合いをして、リハビリはもちろん、メディカルな面、予防医学の面でも保険証が使えるような体制づくりをしていただければ、全国各地の温泉地が予防医学に利用される可能性も秘めているのではないかと、この場をお借りして、宜しくお願いを申し上げ、私のお祝いの言葉とさせて頂く。

 

司会

ただいまからパネルディスカッションを行います。初めにミーティング部会長、社団法人別府青年会議所理事長西田陽一より、この事業の説明とコーディネイターとパネラーを紹介します。

 

西田氏(別府プロジェクトチーム)

第1セッションのコーディネーターとパネラーの紹介をする。まずコーディネーターの山村教授。現在、千葉大学教育学部の教授で、日本温泉協会学術部委員として温泉地の活性化について研究、ご指導を行っており、観光地医学では日本の重鎮的存在である。もちろん別府のご出身で、今まで故郷・別府へたいへん貴重な発言・提言を行っている。次にパネラーの紹介。ポール・サイモンズさん。英国バースから観光経済部の責任者である。バースは別府市と姉妹都市であり、温泉を資源とした観光開発プロジェクトにリーダーとして参加されている。ノルベルト・ヤックムートさん。ドイツのバーデンバーデンから来られた。バーデンバーデンのマーケティング営業部長である。マッシモ・サビオンさん。イタリアのアバノモンテグロットからだ。ホテル・プレジデントの社長で、ホテル協会の会長、アバノモンテグロット温泉の会長もされている。最後にラム・リストマンさん。イスラエルのエイン・ポケックからです。イスラエル政府観光局の日本極東地区総支局長である。「世界に学ぼう別府の未来」違う文化圏の人達が別府を見て、どのような感想を持っているのか、彼らの町づくるがどのように進んでいるのか、このミーティングが別府温泉の再活性化のきっかけになるよう、そして行動の手掛かりになるよう心から願っている。

それでは、第1セッションの、「ヨーロッパの温泉と文化と地域づくリ」を通じて別府の未来を学びたいと思う。

 

 

 

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