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第2グループ(韓国、台湾、米国、ニュージーランド)

 

議題1 別府の印象と別府に対する提案

 

Kyung-Do CHO氏(韓国)

古事記・日本書紀の中に記載されているのですが、韓国と日本の温泉の活用はほぼ同時期です。日本書記にも3世紀くらいから温泉が利用されていると記載されています。昔は病気を治す療養目的で利用されてきましたが、現在の韓国における温泉の利用方法は、政府の許可を得て治療することとなっています。1泊2日で大浴場を利用し、リラックスするというのは、日本と同じですが、韓国ではこれを一つひとつ療養のために変えています。

2年前に日本から桜の木を韓国に持ち帰り、並木道をつくりました。また、文化財の近くには博物館をつくったりと温泉地に温泉以外の魅力を加えていますが、それでも2泊が限度のようです。

指宿で開催された温泉関連会議で、イタリアからの参加者が保養及び療養目的で、1〜2週間の滞在パッケージについて紹介していました。私も、コンピューターが診察をして、温泉治療処方を出すシステムを開発中です。コンピューターの処方に合った温泉療養プログラムを提供する宿泊施設に処方された期間滞在するのです。医者の指示による療養であれば誰でも従いますので、コンピューターを医者の代用とするわけです。

 

Winston SHEN氏(台湾)

別府は典型的な温泉地であると思います。しかし、温泉の他に何があるかが問題です。

台湾と日本の旅行形態は似ていると思います。家族旅行が主ということです。ご年配の方々は温泉に浸かるだけで十分満足しますが、若い人々は物足りないと感じます。まずは、イメージづくりが大切です。週末にホストファミリーと由布院や九重に行きましたが、素晴しいまちでした。やはり量よりも質が大切と思います。

 

Kjell MITCHELL氏(米国)

別府については家族や海外など新しい市場の潜在性が挙げられると思います。立地条件も良く、近代性と伝統が混在している点も魅力です。“また別府に来たい”というインセンティブを与え、旅行の誘致をしたらいかがでしょうか。飲食施設、交通機関、宿泊施設も素晴しいので、特徴を伸ばしてゆくことが大切と思います。しかし、何カ所かは老朽化しているところも見受けられたので、直したら良いでしょう。米国ではインターネットが発達していますので、別府に行くことが決まったとき、私もインターネットで別府について情報収集してみました。今後はインターネットの活用も考えてください。

 

Ross STANWAY氏(ニュージーランド)

初めての訪日ですが、別府については、まず立地が良い、人々が素敵である、人々のもてなしの心が素晴しい、伝統・文化が残っている、伝統が素晴しいということが言えます。どのまちもそのまちのイメージを持っています。また、持っていなくてはならないのです。ですから、別府のイメージを確立することが重要です。国内市場、国際市場とも別府の伝統的文化に重点を置いて広報すれば良いと思います。数よりも質が大事であり、リピーターの確保が重要と言えます。また、地域間の協力、伝統資源と新しい利用法との連携が大切です。

 

 

 

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