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問題3. 小規模かつ単一施策の実証実験であった。

1] 社会実験の実施は市民の合意が大前提であるが、やや強引な手法をとっても、大きな効果が得られる方法を採用することが重要である。その効果を広く市民にアピールすることで「参加者の増加〜時間短縮効果の拡大〜参加者の増加」といった好循環を生むことになる。

2] アンケート調査結果にもあるように、対象バスルートの拡大の他、時差出勤やパークアンドレールライド施策との併用などにより、参加モニターの増加や効果の顕在化が期待されることになる。

3] また、一部には郊外居住者のみを対象とする交通量削減施策に対する反発もあることから、都市内居住者も参加できる「公共交通転換誘導施策」等と併用することで、より大きな効果が見込まれる。

 

問題4. 実証実験の時期としてベストではなかった。

1] 今回の実証実験は11月9日〜13日の5日間行ったが、雨天の日が多く、霰の降る日もあるなど気候的には必ずしもベストの時期ではなかった。

2] 特に、マイカー利用のメリットの1つが「戸口性」にあることと対比すると、乗り換えを余儀なくされるP&BRシステムの実証実験の時期として、気候に配慮することも重要である。

3] 今回の実証実験の時期や気候は、モニターの参加意欲の減退の他、参加モニターの参加日数に大きな影響を与えたと思われる。

 

 

 

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