5] 返路としての静脈物流の開拓
【ポイント】
○製品を輸送する動脈物流に対する返路として、廃棄物を輸送する静脈物流に事業として取り組むことにより、片荷を減らそうとする試みが行われている。
○家電メーカーなどの荷主から、産廃を回収するための物流に対するニーズがある。
<ヒアリング調査で把握された事例>
・運送業者の問題点として、動脈物流はあるが、静脈物流の実車率が低いことがあげられる。動脈物流でリサイクル製品を運び、静脈物流でリサイクル原料(廃棄物)を運ぶ。さらにこれを共同化により効率よく輸送するのが望ましい。これを実現するためには、静脈物流の荷物を自ら創造していく必要がある。
・これからの取り組みとして、廃棄物処理については、荷主の要望もあり検討中である。荷主である大手家電メーカーは家電製品の処理、また、化学製品会社、パチンコ業界など何社かがその産廃物問題について神経質になっている。今までは製品だけを運んでいれば良かったが、これからは回収することも考えていかなければならない。