・輸入物流代替サービス機能の強化 (アウトソーシングビジネスの振興)
企業物流の一切を代行する3PL(サードパーテイ・ロジスティクス)がわが国においても本格化しつつある。国際物流においては国際物流に対する実績のある商社、国内の実際の輸送機能を有する路線トラック事業者等による参入が見られる。
荷主にとって、直接貿易を実施する際の有望なパートナーとして3PL事業者が考えられる。3PL事業者を利用することにより、最寄り港湾、空港の利用等、国際調達における物流コストの削減を図ることが可能となる。
したがって、3PL事業者の集積は、当該地域の荷主の国際物流経路決定機能を高めることにもつながる。よって、3PL企業の積極的な立地誘導、マーケット開拓支援等を図る。
商社による3PLの本格化
商社は商品の流通を担ってきた立場から、国際物流に関する一連のノウハウを有している。今後、商社はこれらノウハウを資源とした3PL分野を有望分野として考えている。
総合商社による3PLの取り組み事例
◇3PL事業と商社の自社物流の違い
商社自体が扱う国際物流に関しては東京にある物流担当部署が近場の京浜港、成田空港を利用し商品を調達する。それに対して、3PL事業では、顧客のニーズに合わせ顧客が指定する港湾、空港を利用する。
◇商社3PLの仕組み:インテグレート・ロジスティクス・オーガナイザー
商社は顧客に対して3PL事業を実施する際、キャリア、倉庫業、トラック事業者、通開業、流通加工業等、物流上のプロセスに対して、最適な事業者を選択、コーディネートして実施する。特定のキャリア、倉庫業、トラック業等ではなく、顧客の要望に応じて最適な事業者をコーディネートする。
【三井物産の例】
・海外より効率的な商品の調達サービス
(商社の海外流通加工センターのネットワークの活用)