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・海外での共同流通加工施設、商社機能の整備 (共同輸入管理センターの設置)

多くの荷主企業において間接貿易を実施している理由として、商社等が有する強みにある。

 

(商社等が有する強み)

・為替リスクへの対応

・商品の管理力(品質管理、苦情等への対応)

・商社金融 等

 

これら強みのなかでも特に、荷主企業にとって重視する事項が品質管理等の商品の管理力である。

したがって、今後、近畿圏の荷主企業が直接貿易を志向していくためには、仕組みとして輸入製品の品質管理を有する必要がある。

このため、ここでは近畿圏に集積する中小の商社・卸売業等が共同化することにより海外に品質管理、製品調達拠点の整備を図り、直接貿易を展開する必要がある。

例えば、広島総合卸センターでは民間企業による共同調達センターを上海に設置し、共同での商社機能(品質管理、貿易管理等)の確立を図っている。

 

協同組合広島総合卸センターにおける海外貿易事務所設置例)

 

◇広島総合卸センター

中国地域の食品、繊維、雑貨等の卸売業(約240社)、西日本で最大

 

◇上海事務所の概要

1996年5月 外国企業常駐代表機構として登記 上海市

上海市の設置理由:

日本向け商品を安価で輸入できる物産、施設の集積地

日本向け商品を委託加工、生産できる製造業の集積地

職員:2名(現地で貿易に詳しい人材を採用)

◇事務所の業務内容

組合員に対して以下のサービスを提供

・中国産品の引き合い・紹介及び現地輸入実務サポート

・開発輸入に係わる合弁、合作交渉及び情報提供

・海外取引、商談の斡旋

・海外製品に関するサポート

(今後、計画)

・現地法人化、現地スタッフの増員による販路の拡大

・中国国内物流・商流への参入

・協業による国際物流コストの逓減(中国〜広島港のダイレクトサービス、混載等)等

 

 

 

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