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2次ばね(枕ばね)は、1次ばねと同じ位置に、台車枠側ばり上に片側2組配置した金属コイルばねで構成される。

1軸台車は本来自立出来ないので、車軸を挟んで前後対象に枕ばねを配置しているが、コの次形台車枠の非対象性により、枕ばねだけでは台車枠を水平に保つことはむずかしい。これに、踏面ブレーキの摩擦反力、更に動台車では駆動反力等が付加されると台車枠は車軸中心まわりに回転して傾きが増すので、けん引装置等でこのトルクを受け持つことが要求される。これをいくらかでも緩和するために、片側2連のコイルばねに出来るだけ、間隔をあけて配置するのが望ましいので、軸ばね間隔と同じく500mmとして台車枠先端まで一杯に使った設計としている。

枕ばね上端が直接車体台枠下面を支えるボルスターレス構造で、コイルばねの横剛性は、走行安定性と共に台車のボギー低抗即ち曲線横圧にも関与する。従って、今回の試験台車では2種類の枕ばねを準備して、台上回転試験により、性能比較を行うこととした。一つはこれ迄の台車に用いられたと同等の横剛性を持つもの、もう一つは昨年度の走行安定性解析の結果に基づき、車体蛇行動の安定領域を得るのに最適な横剛性として、約5割柔らかいものを準備した。

これは空気ばねを使用した場合の横剛性にも近い値なので、この結果実用に際して空気ばね台車とした場合の参考にもなり得るものである。枕ばねの諸元を下表に示す。

 

表2 枕ばねの剛性

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けん引装置

ボルスターレス・タイプの一軸台車のけん引装置としては、ピンジョイント式、1本リンク式、2本リンク式、Zリンク式等が考えられる。

 

 

 

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