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[赤外線補雅システムの比較表]

※ポケット形補聴器の場合は、ポケットコイルが使用できます。タイループ、シルエットインダクタを使う場合は、補聴器にTコイルが内蔵されていることが条件です。

 

赤外線補聴システムは、1]ミキサーで入力音を整える、2]赤外線発光機で信号処理する、3]赤外線発光ユニット(ラジエータ)から赤外線を出すというシステム構成になります。床工事などが不要ですから既設の施設のスピーカの横にラジエータを設置するだけで良いという設置上のメリットにも大きなものがあります。

 

3-3. 赤外線システムの追記

 

赤外線方式は、信号が安定していること・音質が極めて良いために、最近、脚光を浴びてきている方法です。他の部屋との混信が皆無であること、しかも移動が容易であること、発光設備さえしてあれば同じ受光機でどの部屋でも用いることができること、市販の赤外線受光機を利用する場合は安価であることが長所としてあげられます。しかし、屋外では利用できないことや、発光ユニットの数が少ないと信号の途切れることが難点として残ります。赤外線に変調する方法には、モノラル方式とステレオ方式の2方式があり、互換性がありません。発光器と受光器の変調方式は一致している必要があります。

 

4. 有線マイクを利用する方法

 

聞こえにくい時に、話し手に耳を近づけて聞くことがあります。しかし、いつも耳元で話してもらうわけにいきません。そこで、補聴器に内蔵しているマイクを取り出して使おうと考えたのが、この方法です。補聴器に外部マイクを接続し、話し手の口元に近い位置で使ってもらいます。このことで、車中のようにまわりの雑音が大きい場所や、結婚式場など大きな声で話せない場所で、話し手の声を耳元で聞いているような感じで開くことができます。外部マイクと補聴器とは外部入力端子を使って接続します。人工内耳の場合は、ラベルマイクとして製品化されています。接続する外部マイクにタイピンマイクを使ったり、マイクを向けている方向からの音を優先的に受けることができる指向性マイク・超指向性マイクを使うこともできます。外部マイクと補聴器の接続にあたっては、インピーダンスがうまく合わない場合もあるので、購入前に接続についての確認が必要です。

 

 

 

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