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(2) 旅客航路利用者アンケート調査

 

1]航路の利用目的・利用頻度

串木野・甑島を結ぶ利用客の目的は「観光・レジャー」が27%、「商用・ビジネス」も24%「帰省」が19%である。

また、利用頻度でもっとも多いのは、「利用したことがない(今回が初めて)」で25%、次に「月に1日程度」が23%となっており、利用頻度は決して高いとは言えない。ただし、利用目的でもっとも多かった「商用・ビジネス」客の頻度は若干高い。

甑島にとって主要産業である「観光・レジャー」客の利用頻度は、「利用したことがない(今回が初めて)」が7割以上を占めており、リピーターが非常に少ない。

2]フェリー、高速船の利用理由

フェリーの利用理由のトップ3は「運賃が安いから」(48.7%)、「乗船、下船の時間帯がよいから」(38.4%)、「フェリーの方がのんびりできるから」(20.7%)である。

高速船については、「所用時間が短いから」が72.3%で圧倒的に多く、次に「乗船、下船の時間帯がよいから」が31.8%と続いている。高速船では「所用時間」を重視する傾向が強く、特に「買物」や「所用」目的の層にこの傾向が非常に強い。

3]航路の問題点

フェリーに対する問題点や不満の上位は「運航本数が少ない」(63.7%)、「発着時間がよくない」(34.9%)「所用時間が長い」(26.6%)である。また、これらの問題点についての改善策をたずねた結果、問題点でもっとも多かった「運航本数が少ない」ことに対して、「1日2往復体制」や「夕方便」への要望が強い。

一方、高速船に対する問題点や不満も「運航本数が少ない」(62.1%)ことに意見が集中しており、次に「運賃が高い」(42.5%)や「発着時間がよくない」(33.7%)などがあげられている。

また、これらの問題点や不満への回答割合は、いずれの特性においても高くなっているが、とりわけ航路の利用頻度が高い層に多いのが特徴である。

なお、フェリー利用者に「車両の積み残し」の有無をたずねた結果、1年に1回以上、車両の積み残しがあったとする割合は3割強であり、中でも「1〜3回未満」がその多くを占めている。運航本数の少なさの他にも、船舶の大きさ等の関係による積み残しも大きな問題点としてあげられる。

 

 

 

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