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第4節 平成9年度調査結果の要約

 

(1) 甑島の社会経済特性

 

1]人口の推移

甑島各村の住民基本台帳人口は、平成9年で里村が1,651人、上甑村が2,160人、鹿島村が958人、下甑村が2,929人であり、各村ともに減少傾向にある。

また、年代別人口構成では、10代未満が全国平均、鹿児島県平均を著しく下回り、逆に65歳以上の占める割合は全国平均、九州平均の2倍と、少子高齢化が急速に進んでいる。

2]就業者数

10代未満や20歳代の人口が著しく少ないことが影響して、年代別就業者数構成でも若年就業者が少ない反面、高年齢就業者の占める割合は人口構成と同様に全国平均の2倍近い。

産業別就業者数では、極端に1次産業就業者比率が高く、4村平均で21.4%と全国平均、九州平均の2倍である。なお、3次産業就業者比率が4村計で51.3%で全国平均よりも1割程度低い。

3]産業

農業における生産年齢男子の有無では、4村平均で8割近くが「生産年齢男子がいない」となっている。

甑島の基幹産業である水産業においてもその経営体数は減少傾向にあり、背後圏の世帯数も過疎化等の影響により伸び悩んでいる。

商業においても、商店数の絶対数の不足と減少、工業でもその成果を表す製造品出荷額等の伸びはマイナスであり、総合的にみると、産業全般で低迷が続いている状況である。

4]観光

甑島にとって観光は水産業と並ぶ主要産業であるが、観光客の推移は平成4年(76,978人)をピークに減少をたどり、平成7年(52,396人)で下げ止まり、平成8年(55,578人)には若干持ち直している。

 

 

 

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