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新鮮な息吹も普段から“感性”をたいせつに生きていれば,家族との生活や職業生活の中にもフッと吹き込んできてくれるものではありますが,やはりボランティアの仕事場の窓がいちばん風通しがよいようです。
 このボランティアの心が常に底流をしっかりと流れていて初めて,ボランティアの真の意味での「専門性」を論ずることが可能であると思います。

ボランティアの専門性とは

 次に「専門性」という表現について考えてみます。専門家というのは,もっぱらある一つの道を歩んできて,ときには専門学校にも通って,その分野の技術と知識に精通している人のことをいいます。家を建てるためには,屋根瓦をふいたり,電話線を引いたり,庭造りをする専門家がいます。それに対してボランティアの役目というのは,「その時その場で必要なことを,自分にできる範囲内ですること」と解釈します。誰でもボランティアとして公園の草むしりをしたり,コーラスの一員として老人ホームを訪ねて歌ったりできるでしょう。そこでは専門性ということは問題にされません。
 ところが,ホスピスボランティアの場合には,ボランティアでありながら専門性が問われるのはなぜでしょうか。

ボランティア養成とその教育

 では,ホスピスボランティアにはどのような専門性が期待されているのでしょう。

 

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