1週間前にがん専門病院から退院しました。病院では試験開腹術を受け,抗がん剤治療を受けました。彼女の話では,病院の主治医は「よくなりますよ」と言っていたらしいのですが,彼女自身はとても具合が悪いと感じています。
ここで考えていただく課題ですが,?家族それからケアチームの直面するジレンマは何であるか。?あなたは誰と会ったらよいと思うか。そしてその理由は何か。?面談に際してどんな質問や発言で口火を切って焦点を絞っていこうと思うか。それから?面談の目標は何であるか。これがけい子さんのケースです。
[症例2・ひろしさんのケース](図2)
それでは次は症例2のひろしさんのケースです。
ひろしさんは52歳です。直腸がんがあってホスピスに入院したばかりです。彼の症状はひどいもので,たとえば痔瘻により常時便が漏出しています。この2週間で2回彼は自分で勝手に地域病院から退院したことがわかっていますが,2回とも吐き気,嘔吐がコントロールされていないままだったので,ホームドクターの強い勧めで再入院しています。
図2 症例2・ひろしさんのケース
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