イ. 活動目的の見直し
●これまでの活動目的に係わる経緯を整理すると、次のようになる。
・これまで町の自然を守るターゲットを里山の自然とした。これは、リゾート開発ブームの中で開発の手が伸びやすかったからである。
・里山の自然を守るために、身近で親しみやすい指標生物として「トンボ」を採用して休耕田を利用したトンボ公園の整備と活用を行った。
・しかし、4ヵ所のトンボ公園を整備してきたものの、それはあくまでも町の中の小さな地域であり、これによって十分に町の自然を守っているとはいえず、もっと大きな枠組みの中で自然を守る方法を模索することが必要になった。
・そこで、里山と一体となった農林業を振興することによって里山の自然を守るという方法がクローズアップされた。つまり、これは、農林業が衰退すれば、里山が荒れ、耕作放棄地が生まれ、生き物が生息しにくい環境になっていくばかりか、宅地等の開発の荒波に飲みこまれていくことは必然であるからである。
●このような流れの中で、活動目的の文言の見直しをする必要があり、次のような観点から新たな文言への修正を提案する(表1-2-1)。
<新しい活動目的の文言>
寄居町の農林業の振興に貢献し、里山の自然を守るとともに、それを活かしてライフスタイルそのものの変革につながるような環境学習の場を市民に提供する。