日本財団 図書館


7)係留船舶の支障に関する問題点・意見

「係留船舶の支障について、問題点やご意見などがあればご記入下さい。」との質問に対して以下の回答を得た。回答は、支障に関するもの、岸壁・港湾の構造に関するもの、係留索に関するもの、システムに関するもの、その他に分けて示した。

 

支障に関するもの

 

・波浪により係留中の船が流され、他船と衝突する。(輪島港、石川県港湾課)

・係留後の船が波浪で押されるために物揚場から離れることができない。(輪島港、石川県港湾課)

・どの状態を支障と捉えるかについては、担当者の経験の度合いによって相違が生じるのは否めない。しかしながら、タイミングを逸すると、ローディングアーム解らん、およびオイルフェンス回収不能という最悪の事態になる可能性もあり、難しいことではあるが、早めの決断を下すことが一番重要なことと思われる。(尾鷲港、東邦石油)

・係留中の波浪に起因する事故は、厳重な監視と細心の判断、対応があれば防げるはずである。(広野港東電広野火力)

 

岸壁・港湾の構造に関するもの

 

・一般に石炭専用バース(同じ形態のバースは多い)は、揚炭機等の機器が設置されているため、十分なブレストラインがとれない。(具志川火力、沖電)

・当港においては、防波堤の構造に問題があり、返し波によるうねりがしばしば発生している。(釧路港、北海運輸)

・防波堤がなく外海に面しているので、影響を受けやすい。(浜田港、島根県)

・波浪の影響を極力少なくする港湾の構築が理想である。(広野港、東電広野火力)

・ブレストライン用の少し離れた場所にあるボラードを設置して欲しい。(秋田港、秋田海陸運送)

・防波堤の位置・形状のためうねりの侵入があり、特に防波堤と防波堤の切れ目からの侵入が大きいためにうねりの影響が大きい。(志布志港、ブルーハイウェイライン)

 

係留索に関するもの

 

・使用頻度やメンテナンスにもよるが、係留索は5年くらいで新替えを希望する。(仙台新港、東北石油)

・係留方法について年々改善を加えていっており、荒天が予測された場合は着接を控えるようOPERATIONで対処しており、特に問題はない。ただそれにはより正確な気象情報が必須であり、これからも関係各機関の予報情報の精度向上を望みたい。

・外国船舶で同じ場所で違う材質の係留索を使用しているケースがある。(大分港、鶴崎海陸運輸)

・当港での基準係留報は、船首8本、船尾8本の計16本としているが、全ての係留索に均一の

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION