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8.潮時(見)表の見方

Q 釣りや潮干狩りに行くときによく利用する潮時(見)表について次の質問に分かりやすく答えて下さい。

 

Q1 潮時表には満潮時や干潮時における潮高が示されていますが、これはどこから測った海面の高さですか。また、潮高の基準面が平均水面下120cmというのはどういうことですか。

A1 潮時表というものは、釣雑誌社等が海上保安庁の許可を受けて海事関係者などが使用する当庁発行の「潮汐表」から使用したい場所を抜粋して作った簡単なものです。本来、潮汐表は、港に出入りする船に潮高の変化を知らせるために作られたもので、通常、船は港湾内のいろいろな場所の水深が、潮の干満によりどう変わるかを海図を見て判断しています。海図には場所ごとに水深が記入されているのですが、その一つひとつの水深は、これ以上海面が下がらないと考えられる干潮時の海面を基準にして測られているので海図に記載されている水深は、その場所の深さが干潮時でもそれよりは浅くならないということを示しているのです。日本海では特に海図の水深より浅くなることがあるので注意する必要があります。

話が少し速まわりしましたが、潮時表の潮高表示にも、同じ基準面を使っており、潮高の基準面と呼ばれています。

ただ、水深が基準面から下に向かう深さであることに対して、潮高は基準面から上の高さである点が違っています。したがって、海図に記載してある水深に潮高を加えれば、その場所の満潮時や干潮時における海底から海面までの深さがわかるようになっているのです。

また、潮高の基準面が平均水面下120cmということは、基準面の上方120cmの所を中心にして、海面が上下動しているということであり、潮高から120cmを引くと平均的な海面(潮汐がない場合の海面)からの高さを知ることができます。

 

Q2 干潮時に海面上2mあると思われる岩場に乗った場合、満潮時には海面上の高さはどうなるのでしょうか。

A2 Q1の応用問題です。千潮時の潮高をL(m)とすると、基準面からの岩場の高さは2m+L(m)であり、次の満潮時の潮高をH(m)とすると、満潮時における岩場の高さは海面上、2m+L(m)-H(m)になります。

 

Q3 潮時表が教えてくれる満潮や干潮の時刻は、海面が上げから下げまたは、下げから上げに変わる瞬間の時刻ですか。たとえば、干潮時刻が10時50分の場合、10時51分には潮が反対方向に動き出すということですか。

A3 理想的には、そのとおりです。しかし、潮汐の予報は方法により5分くらいの差を生じることや、気象の影響を受けることを考えるとき、10分程度遅れると考えたほうがよいでしょう。

したがって干潮時刻が10時50分と示されているとき、干満差があるところ

 

 

 

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