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のようなオホーツク海北部からの流氷に加えて、沿岸で生成された海氷が混在する。このため同じ海域に種類の異なる流氷が見られることになる。

また、北海道沿岸には1〜3、4月まで流氷が見られるが、初期の流氷に比べ後期の流氷は気温が上昇し融解しやすくなる。このため衰退期には流氷の状態が変化しやすく、表面の状態(粗度、塩分濃度、融水・積雪の有無など)が多様になる可能性が考えられる。

 

2.2.2 1997年冬季(1〜3月)におけるオホーツク海の流氷の概況

本冬季の北海道オホーツク海沿岸での流氷の状況については、気象庁の海氷観測資料によりとりまとめた。

網走では流氷初日が1月27日と平年より7日遅く、流氷接岸初日は1月31日で平年並み、海明けは3月7日で北海道沿岸全体では遅目であった。

3月25日のオホーツク海全体の分布(図8)によると、オホーツク海北部から間宮海峡、サハリン東岸、北海道沿岸に密接度9-10の流氷が分布し、その周辺に密接度7-8の分布が見られた。分布域は平年に比べ小さく、特にオホーツク海北東部でその傾向が顕著であった。

 

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