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(1)「制御」とは,機関の始動及び停止,主機の増減速及び前後進の切換え,可変ピッチプロペラの翼角の変節等の操作をいう。

(2)「遠隔制御装置」とは,機側以外の場所で制御を行うため,通常の制御装置以外に設ける制御装置をいう。

(3)「自動制御装置」とは,手動により行う制御を不要にするため,自動的に制御を行うための機構を制御装置に加えたもの(例えば,次に掲げるもの及びこれらに類するもの)をいう。

○ボイラの自動給水制御装置

○ボイラの自動燃焼制御装置

○燃料油,潤滑油等の自動温度制御装置

○空気圧縮機,燃料油ポンプ等の自動発停装置

また,制御装置,自動制御装置及び遠隔制御装置の要件については,船舶機関規則心得附属書に次のとおり規定されている。

〔参考〕船舶機関規則検査心得附属書12

 

1 制御装置

 

(1)制御装置の検出装置については,次に掲げるところによる。

(。)計測値が速やかに,かつ,正確に得られる場所に取り付けられていること。

(「)保護管,圧力取出口等は,十分な強度を有し,かつ,液体の漏れがないものであること。

(2)制御装置の操作用駆動部は,がた,ヒステリシス,時間遅れ等が少ないものであること。

(3)制御用空気圧又は油圧が喪失した場合において,機関の過回転等につながらないこと。ただし,内航船等(国際航海に従事する総トン数500トン以上の船舶以外の船舶及び漁船(船舶安全法施行規則第1条第2項第1号及び第2号の漁船をいう)をいう。以下同じ。)については,この限りでない。

 

2 自動制御装置

 

(1)ボイラ(第42条のボイラをいう。以下本附属書において同じ。)の自動燃焼制御装置は,当該ボイラの計画された圧力を得ることができるように制御でき,かつ,安定した燃焼を確保することができるものであること。

(2)ボイラの自動給水制御装置は,ボイラの水位をあらかじめ設定された範囲内に維持するために自動的に給水量を調整することができるものであること。

(3)熱媒油設備の自動燃焼制御装置は,熱媒の油の温度があらかじめ設定された範囲内にとどまるように調整できるものであること。

(4)ごみ等の浸入するおそれがある場合は,適当なこし器が備え付けられていること。

(5)自動制御装置への動力の供給については,次に掲げるところによる。ただし,1の動力の供給

 

 

 

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