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輸出国は、アメリカ、日本、シンガポール、ドイツなど。

輸入544億ドル(1994)

工業製品81.6%、原材料と燃料12.0%、食料品4.1%、その他2.3%

輸入国は、日本、アメリカ、シンガポール、ドイツなど。

 

(9)日本との貿易

輸出101億ドル(1995)

魚介類15.4%、天然ゴム8.4%、衣類5.0%、家具、鶏肉

輸入197億ドル(1995)

機械類27.1%、電気機械21.3%、自動車10.2%、鉄鋼、自動車部品

 

(10)流 通

バンコク市内は道路の混雑がひどく、道路渋滞による時間の損失は物流及びビジネスにかなりの影響を及ぼしている。これを解消するため新都市交通の建設が市内の主要道路上で行われているが、現下の経済危機のため進捗が危ぶまれている。

港湾関連貨物の運搬には艀や小型運搬船により河川水路が利用されている。このため河川水路の維持浚渫が運輸通信省の管轄の元に行われている。

 

(11)情報通信

国際電話とファクシミリの利用が可能であり、携帯電話の普及も広まっている。

 

2.2 第8次国家経済社会開発計画の概要

 

第8次国家経済社会開発計画が1996年10月から2001年9月までの5か年計画として実施されている。その概要は以下の通りである。

 

(計画の背景と基本的考え方〉

これまで30年間の平均7.8%の成長により、タイの一人当たり所得は1961年の2,100バーツから1995には6,800バーツとなった。しかし、経済成長の恩恵は主としてバンコク周辺に集中し、地方との格差や所得階層別の格差は是正されておらず、一方で、自然資源・環境の悪化といった問題を引き起こした。

こうした課題に応えるため、第8次計画は経済発展そのものではなく、タイ国民の潜在能力の向上を目指す「人間中心の開発」を基本的な考え方としている。

 

(計画の主要目標)

計画の主要な目標として次の5項目を挙げている。

?@ 心身、知性、職業能力、変化への対応力の面での国民の能力向上。

?A 安定した社会の形成、家庭・地域の強化、人間開発の支援、生活の質向上、国家開発への地域の参加促進。

?B バランスのとれた安定経済成長の実現と成長の成果のより公平な配分。

?C 経済社会開発と生活の質のための自然資源・環境の利用、保全、再生。

?D NGO、民間、地域、個人の国家開発への参加の機会を増進させるための行政改革。

 

 

 

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