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2.2.1 OTC8282 海水中において有効な刷新的な電気機械式遠隔操縦システム

 

An Advanced Electromechanical Telemanipulation System to Increase the Effectiveness of Undersea Intervention

A.Terribile and R.Schiavon,Tecnomare S.p.A.

R.Lanza,Ansaldo-Nuclear Division

 

○要約

この論文は、電気機械式関節および力の反作用制御を有する刷新的な水中遠隔操縦システムについて記載している。そのシステムは、厳しい環境下、主に水中における遠隔操作用として新しく製作された製品のプロトタイプである。このシステムは、以前に(製作した)研究室プロトタイプの操作レベルを向上したものである。このシステムは、検査(Inspection)-保守(Maintenance)-修理(Repair)タスク(IMRタスク)を実行するために周囲の物体と相互作用する能力をもつ手動制御遠隔操縦システムである。このシステムは、また遠隔操作ロボットへの適用のために監視制御システムとインターフェースすることができる。

 

○はじめに

厳しい環境下への遠方からの参与は、近い将来に発展すべき市場として期待される。Offshore industoryにおいて、生産プラットフォームの検査-保守-修理(IMR)は、既に油圧式マニュピュレータアームを装備したROVにより実施されている。絶えず深度が増加している場所に据え付けられつつある海面下の生産諸設備;ウエルヘッドツリーおよびマニホールド(Wellhead trees and manihold)のロボット化は増大する傾向にある。Subsea Industoryにおけるロボット化の普及を妨げている要因の一つは、現在、市場で得られる油圧式アームの貧弱な能力で象徴される。油圧による動作は、現在市販されているアームより二桁高いペイロード容量対重量比の達成を可能にする。一方では、油圧式マニュピュレータは、いくつかの欠点により影響されている。マスター/スレーブ動作で意図したことが、貧弱なポジショニング精度であり、接触して行う作業中の外界との相互作用力の微妙な制御の実現に適さない結果を示した。

商用のROVは、動力源が油圧であり、操縦システムの動力供給にコストが不要なので有利である。将来適用のために現在研究されている大深度ROVは、おそらく重量および大きさを最小化した電気動力源であろう。電気式マニュピユレータは、この局面において魅力的である。

水中遠隔操縦システムは、また原子力産業においてプール内の浅い水中での使用のために潜在的な市場活動範囲が見出される。電力プラントの分解およびその就役解除(decommissioning)、および消耗した原料の処分が、主な用途である。

このような要件が新しい操縦システムの開発を刺激している。このシステムの独特の特徴は、次の主要な特質、すなはちロボット化に適した力の制御および一般的な適合と共に、海中、電気機械、多大のペイロード対重量比、これらの組み合わせから生じる。知られている限り、世界中において、これと似たような他の遠隔操縦システムはない。

 

 

 

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