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商品コンセプトはバリアフリー。これは昨今よく言われている言葉です。私どもが開発する車は床をフラットにします。段差をつけますと、一般健常者だけではなく、いろいろな方にご迷惑をかけることもございますので、フルフラットにしよう、これが合言葉で開発を進めました。同時に、後ろ扉まで床を下げるということでやったわけでございます。

商品の特徴としましては、大きく4点ございます。まず第1点はステップの高さを30センチにしました。これを我々は本格ノンステップバスと称しております。かつ、ドア幅を現行よりも約200ミリ広げる。そういうことで非常に乗降性をよくしようということでございます。二つ目が段差のない通路による安全な移動の実現。これは先ほど申し上げたとおりでございます。

3点目が迅速な車高調整による乗降の容易化。今回の車は確かに床を30センチまで下げましたが、それでも車いすの乗り降りの場合にはさらに床を下げる必要がございます。そういったことで、非常に迅速な上下移動ができるニーリングシステムを採用しております。これによりまして、車いすのみならず、一般健常者でも乗降が非常に容易になっております。

4点目は、スロープ板傾斜緩和による車いすの乗降性向上。これは後ほど図面が出てまいりますが、スロープ板自身の傾斜がニーリングを使うことによりまして、非常に小さくなっております。

さらに、ここには書いてございませんが、これ以外には例えば運転手の疲労軽減、負担軽減ということで、オートマチック・トランスミッション、これはトルクコンバーターつきのものですが、これを標準採用したということが五つ目の特徴でございます。

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ここに提示しました図面は、本日、会場のほうに展示させていただいている車と同一のものでございます。扉の数は三つ扉で、扉の乗降高さ、ステップ高さは前、中、後ろ、すべて300ミリとなっております。

私どもの特徴としましては、特に後扉はどうしてもエンジンが搭載されることがございまして、窮屈になるのが一般的でございますが、私どもはここを少し改善いたしまして、比較的空間が広くとれるようなものになっています。

 

 

 

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