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自主防災組織リーダー育成事業について

 

(財)日本防火協会では、平成7年1月に発生した阪神・淡路大震災以降、特に必要性が叫ばれている自主防災組織の育成と、その活動を活性化し災害発生時の実効性を高めるために、欠かすことのできない自主防災組織のリーダーとなる人材を育成するため、平成9年度から(財)日本消防協会の委託事業として、都道府県を単位として研修会を実施することになりました。先般、各道府県に開催希望の有無について照会したところ、9県からの申し込みがあり、今年度は三重県と大分県で開催することとしました。なお、この研修会の概要は次のとおりですが、具体的には、今後実施する県と協議して決定する予定です。

1 研修のねらい

自主防災組織の指導的立場にあるものを対象とし、高度の知識・技能を習得させるとともに、その役割について自覚を高め、将来その地域において自主防災組織活性化のために、活躍できる人材の育成を図ることをねらいとしています。

2 実施箇所及び参加者数

毎年2か所の都道府県を選定し、1回の参加者数は100人程度としています。

3 日程及び内容

一泊二日の研修とし、研修の内容は、学識経験者による講義の他、参加者が中心となって自主的に行う研究討議、体験発表などを多く含む研修とすることとしています。

4 参加者の選定

将来地域の自主防災組織のリーダーとなるべき人材の中から、市町村が推薦する者としています。

5 研修会場

都道府県消防学校等講義、実技など実施上の利便性がある適当な場所を、都道府県に確保をお願いすることとします。

6 実施結果の取りまとめ

本研修で得られた成果を、後日文書に取りまとめ都道府県等に配付し、自主防災組織の育成の資料として役立てていただくことを考えています。

以上研修会の概要についてご紹介しましたが、阪神・淡路大震災から3年になろうとしていて、あの惨事も脳裏から薄れがちの人も多いと思いますが、もう一度あの時を思い出し、そして地域で、事業所で、学校でそれぞれ防火・防災訓練を計画し実施してみてはいかがですか。こうした訓練は、火災の時あるいは、地震の時だけに役に立つものではないと思います。台風に伴う風水害をはじめ、身近で起こる事件・事故に遭遇した時の対処の仕方などにも、必ず役立つ筈です。

「向こう三軒両隣」最近ではこの言葉もあまり使われなくなり、実際近所付き合いも薄れているようですが、しかし、災害に見舞われた時など頼りになるのは隣近所であり、また、地域でリーダーとなる人であると思いますので、皆さんの地域でも、こうしたリーダーを育成してみませんか。

 

 

 

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