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参考資料 ゲル化剤のゲル化原理

(1) 液体ゲル化剤のゲル化原理

液体ゲル化剤のゲル化機能は、次の2点が同時に発現することである。

・ 親油基と油分子の親和力(油を捕らえる機能)

・ 極性基同士の水素結合(ネットワーク形成機能)

したがって、ゲル化に際しては水素結合が必須条件となり、極性溶媒(水、アルコール等)が存在しない条件下ではゲル化しない。

また、液体油ゲル化剤分子と極性溶媒を接触させる作業(撹拌)が必要になる。

液体ゲル化剤のゲル化機能模式図を下に示す。

 

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(2) 粉末ゲル化剤のゲル化原理

粉末ゲル化剤のゲル化機構は次の2点が同時に発現する事である。

・ 親油基と油分子の親和力(油を捕らえる機能)

・ 分子鎖の絡み合い(ネットワーク形成機能)

高分子ポリマーが油と接触すると、溶解が始まり分子鎖がほぐれていく。分子鎖の絡み合いが無くなるか、又は、弱い状態まで達すると、高分子ポリマーは溶解する。

粉末状油ゲル化剤は、分子鎖の絡み合いが強い状態で溶解が停止(膨潤)するように設計されている。粉末状油ゲル化剤のゲル化機構の模式図を下に示す。

 

086-2.gif

 

 

 

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