上述したように未ゲル化油が観察され未ゲル化油が容器に通過しないことが判明したことから、表2-8に示したとおり、?(計測不能)と評価した。
(3) まとめ
油ゲル化剤について高粘度油に対するゲル化率を調査した。その結果をまとめると以下の通りである。
・ 液体油ゲル化剤、粉末油ゲル化剤とも、高粘度油に対しては油の表面の一部をゲル化するが油全体にゲル化剤が会合しない。このためゲル化しない油が残る。
・ 本調査研究で採用している試験法では、ゲル化油と未ゲル化油の混合物をステンレス製のふるい(メッシュ1.8mm)上に注いでも高粘度のため網目を塞ぎ、ふるいを通して落ちる油が極少量となる。このため、四塩化炭素による油分抽出量が低くなり、結果としてゲル化率が高い値を示すこととなる。このことから、高粘度油のゲル化率を求める試験法として適さないことが分かった。
以上次年度以降、油ゲル化剤の有効性等について引き続き調査することとする。