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(参考)

逃げ場がない船火災

■げにおそろしきは…

陸上での火災と違い、船上の火災は逃げ場がないだけに非常に恐ろしいもの。常日ごろから火災の発生原因をチェックする心構えが必要です。

■不注意がとんだ命取りに

小型船舶の火災は、給油時などにこぼしたガソリンの漏れが主な原因。ガソリン蒸気は空気より重いため船室に溜りやすく、これに漏電やタバコの火が引火するもの。ですから、エンジン始動前は、ぜひ送風機をかけるクセを。

■消火弾としても使える

火災時に落ち着けといっても無理な話。平常時から使用方法の練習が必要です。頭でわかっているというより、体験的に覚えておかないと役にたちません。さて、機関室などに固定設置している自動拡散型液体消火器ですが、火災の熱でガラスが自動的に割れ作動する他、火元の固形物に向かって投げつける消火弾としても効果を発揮します。

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何といっても日頃の整備点検

通常の機関故障は、その原因のほとんどは初歩的ミス。いずれも日ごろの整備を怠っていなければ発生しないものばかり。整備が十分に行われていれば、万一の際もあわてることなく原因を確かめることができます。整備点検「10の目安」を示しますと…。

1.リモコンが固い時は原因をさがせ

2.ストレーナ・ごみを抜け、泡を抜け、水も抜け

3.締め付けしっかり、点火プラグ

4.液面と電圧に注意、蓄電池

5.念には念を、暖機運転

6.燃料積み込み中はエンジン停止

7.無理に回すなしけの航海

8.黒煙は整備不良のタタリ

9.停止前、スローで回せ、徐冷せよ

10.エンジン拭き取り、細部が見える

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