〔報 告〕
「持続的経済発展を維持するための早期警告指標としての資源の枯渇」
インドネシア 中央統計局統計解析・開発部長 ラオデ・シャフューディン
“The Depletion of Natural Resources as Early Warning Indicator
for Sustainable Development”
La Ode SyaFiuddin, Director, Statistical Analysis
and Development,Central Bureau of Statistics(CBS)Indonesia
議長:第2セッションの2番目のスピーカーであるラオデ・シャフューディンさんにお願いいたします。
ラオデ:議長ありがとうございます。ご参会の皆さん、まず私は、全国統計協会連合会に対しまして心から感謝申し上げたいと思います。おかげさまで、再び訪日することが出来ました。もっとも、IDEの開発経済専門家の佐野さん〔調査統計部長〕にお招きいただいて来日したことがありますが。インドネシアとIDEとの間では、長期的な協力関係を持たせていただいております。
本日の私のトピックとしては、天然資源の枯渇についてお話ししたいと思います。天然資源と環境については、タイの報告者からもお話がありました。社会指標についても既に言及されております。
今日、環境に関する意識が、国際レベルにおいても、各国の国内レベルにおいても、討議の主題となってまいりました。そして、我々の経済の福祉は、通常、GDPと1人当り所得で測定されます。1人当り所得が高い、GDPのレベルが高い、そして、人口の伸びが小さいということであれば、国はより高い繁栄のレベルに移行することを意味するとされております。
しかしながら、ここで注意すべき点があると思います。つまり、1人当りGDP、GNPを用いることは、天然資源の枯渇といった事柄を考慮していないということです。もし、国々が天然資源に依存して成長を促進するということであれば、一方で、急速な経済成長はあるわけですが、他方で、天然資源のストックはどんどん少なくなってくる、そしていずれ枯渇してしまうかもしれません。
天然資源がますます稀少になり、環境もより劣化してくるということになりますと、開発のコストはより高価になるでしょう。これは、その影響であり、持続可能な成長を維持するためには、天然資源を保持し、環境の劣化を回避していかなければなりません。
それでは、持続可能な発展のコンセプトに移りたいと思います。多くの著者が、持続可能性の主