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大阪港をハブ港としては捉えていないが、港勢振興に向けて集荷努力は継続している。大阪港の貨物はローカルカ-ゴが主体だが、基幹航路誘致を進めており、大型船の就航を見通して7つの大水深バース整備を進めている。

輸入2に対して輸出1の割合であり、輸出入量をバランスさせるために、荷主にポートセールスを行っている。貨物量を集めて価格を低減するのが、港勢振興の基本的な取り組みだ。

(4) 広島港

広島港では、1987年4月に韓国航路(仁川)が開設され、以後、釜山航路、台湾航路(基隆、高雄)、上海航路、NZ航路が順次開設されている。

外貿コンテナ貨物量は増加しており、とりわけ輸入量の伸びが著しい。また、震災後、神戸港を経由していた貨物の一部が広島港にシフトしている。

(5) 松山港

松山港では、1994年に韓国航路が開設され、釜山経由で世界と結ばれることとなった。他に、台湾航路(95年)、大連航路(95年)、上海航路(休止中)、寧波航路(96年)があり、96年には前年の約8倍の取扱量となった。うち、約6割が釜山航路である。

(6) 北九州港

北九州港のコンテナ貨物量は増加傾向にある。しかし、平成9年は、震災効果の減少分を考慮しても貨物量の伸びが低下している。これは、後背圏の地方港利用が進んでいるためである。なお、北九州港でのトランシップは僅少である。

<響灘開発>

「響灘環黄海圏ハブポート構想」の一環として、水深15m岸壁2バースを含む4バースの建設を2003年一部供用開始を目途に推進している。門司・小倉地区での入出港規制(潮待等)、強制パイロットなどを克服し、今後の大型舶就航に対応することを目的としている。「響灘環黄海圏ハブポート構想」は、着想としては船社等に高く評価されている。コスト競争力を高める工夫が重要だと認識しており、「日本一経費の安い港、365日・24時間稼働の港、定時性・信頼性・効率性の高い港」づくりに取り組んでいる。

(7) 博多港

博多港は輸入港であり、輸入・移入が取扱貨物の7割を占めている。背後に福岡市(130万人)さらには福岡都市圏(220万人)が控え、商業港として消費財(衣、食、家財等)の輸入が堅調である。

 

 

 

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