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また、中国海軍は南沙群島問題にも関連し、陸戦隊や両用戦闘艦艇の整備を重視し、玉陳(Yuting)型5隻(2隻建造中)、玉康(Yukan)型戦車揚陸艦7隻、山(Sham)型(米国製LST)8隻、中型揚陸艦玉庵(Yuliang)型31隻など、揚陸艦艇106隻(予備235隻)を保有している。1980年5月には長らく存在が確認されなかった陸戦隊の創設が報道され、1987年には陸戦隊の第1旅団が、西沙群島で1週間にわたる上陸演習を行ったとの報道もあり、中国海軍が揚陸作戦能力の強化を重視していることが伺える。さらに、中国海軍は外洋行動能力を強化するため、洋上支援能力の向上にも力を入れ、2万8750トンの福州(Fusu)型補給艦1隻、2万1750トンの福清(Fuging)型補給艦2隻、1万3000トンの大運(Dayun)型2隻などの大型補給艦を整備し、ハイライン補給法の採用や急速補給装置の改善など、徐々にではあるが洋上補給能力の向上に努めているのが注目される。

 

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また、中国海軍は毛沢東の「長期にわたる革命闘争の中で形成された、劣勢な兵器でも自然の遮蔽物(岩礁、島蔭、雲や霧など)を利用し、優れた武器を装備している敵を撃破できる」との、人民戦争論や解放軍(陸軍)戦術原則の海軍作戦への適用であろうか、次に示す通り多数の小型高速の沿岸防備用の艦艇を保有している。

 

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