一方ディーゼル機関の高馬力化と効率の改善がますます進められてディーゼル船の割合が圧倒的に増えています。昭和30年には三菱重工が開発した過給機付きディーゼルUEエンジンを搭載した高速貨物船讃岐丸クラス(図24)が竣工しています。造船業はこのようにして,昭和31年から引き続いて造船量世界一の座を占め,世界の50%を超える最盛期を迎えましたが,後半期には過当競争気味になってきて,低船価で受注せざるを得ず,いわゆる利益なき繁忙といわれる時代を迎えつつありました。
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